マガジンのカバー画像

介護や医療や福祉のこと

71
医療や介護についての記事をまとめています。
運営しているクリエイター

#地域福祉

「地域」より「暮らし」の方がしっくりくる。

医療や福祉の分野では、地域〇〇という領域がある。 例えば、地域医療、地域福祉、地域リハなどなど。 いずれも、それぞれの専門性から見た、それぞれの部分最適化された言葉。 なんか、違うな〜って思っていた数年前。 たまたま、朝の通勤中のカーナビのテレビで、「暮らしの手帖」の立ち上げが「とと姉ちゃん」が流れているのを見ました。 それから、人に寄り添う言葉は、地域より生活、生活より暮らしの方が、しっくりするな〜と感じています。 僕たちも、「暮らし」を意識して、保険や制度外の取り組

「森のようちえん」と「ショッピングリハビリ」と「りぷらす」

子供と介護予防と高齢者福祉。これらが一体となったイベントが、気仙沼で行われました。 それぞれが、制度も別で、一緒の時間に同じ場所で企画されるのが珍しく、とても学びになりました。 共通するのは、「生きがい」、「やりがい」ということ。 そして、本人の想いを尊重しその場を作り、持続可能な仕組みとしていること。 子供、母親、高齢者、要介護者など。一方で、支援者にとっても。 「生きがい」、「やりがい」の実現を目指せば目指すほど、QOLやADLや幸福度は高まっていく。一方で、それと同じ

【介護予防、認知症予防という言葉を使う人の責任】

これらの言葉を使う、機関、組織、人は年々増えてきている。 厚労省も使うし、経産省も使う。非常に幅広い言葉として、だいぶ世の中に浸透している。 そして、僕自身も、この言葉を使う人の一人。 これらの言葉を使う専門家や組織は、必ず伝えなければならないことがある。それは、いくら予防を頑張っても、100%予防することは、今の医学では不可能だということ。そして、例えそうなっても絶望する必要はないということ。 だから、伝えることは、「予防」のためにエビデンスと、いつかそうなった時の「備

「再現性」を高めるための「個人」と「組織」のサイクル

個人に関する要素①知識・情報(knowledge)  良くなる、卒業できるという事実を知っているかどうか。 ②意識・想い(mind/will)  良くなってほしい、その人の生活をより良くしたいという想いがあるかどうか。 ③経験(experience)  良くなる、卒業できるという経験があるかどうか。 ④当事者性(needs)  自分や家族が使いたい「モノ・仕組み」を作りたいと思うかどうか。 組織に関する要素①理念・ビジョン・ミッション その組織は、なんのために存在するの

自立支援に最も大事な4つの視点はこれだ!と思う。

介護や医療の現場において、自立を支援する事を考えていない人はいないと思う。 そもそも、自立支援とはなんだろう。 僕の解釈では、その人がその人らしく生きることができるよう支援する事だと思う。では、それを実現するにはどうすれば良いのだろうか? 今は、全ての職種でイメージ出来るほどシンプルで、全体最適で本質的な、概念が必要とされていると思っている。 しかし、制度や加算の複雑化、専門職種による専門用語の乱発などにより、自立支援を実践するのに何をどのようにすれば良いのか。 もし、

格差は、自己責任では解決しない

世の中には、たくさんの格差があります。 経済格差、健康格差、教育格差など。 これらの原因は、様々な要因があり、その一つに貧困や富裕の連鎖があります。 世の中には、これらは努力による格差という方もいらっしゃいます。 「格差社会?」~二宮尊徳翁から学ぶ精神(堀義人 起業家の冒言)  僕はこれがどうしても納得出来ません。 ずっと引っかかっていました。 確かにそれも一理あるのですが、一方で食料自給率が下がった現代に、貧困層では、飢餓とまでは行かなくても、食べ