螢火
古くなった概念は 彼方に置いてきた
言葉に溺れそう ピントがぼやける
このまま 朝 揺らぎ出した青春で
一息で終わる夜を駆ける
いまは唯々 追いつけない螢火を辿る
剃刀と赤い山椒魚
螢の丘 きのうはまだ
切ないほどに火照る掌
憶えているよ 見上げてご覧
花火の上がる空のほうが町だよ
研ぎ澄ました感覚を 一本に束ねる
世界に呑まれそう 歯車が噛まない
このまま 嗚呼 掻き乱した青春の
一息で終わる日々に唄う
僕は唯々 追いつけない螢火を辿る
白熊と深い珊瑚礁
螢の丘 あしたもまた
切ないほどに火照る掌
憶えているよ 見上げてご覧
花火の上がる空のほうが町だよ
世界が廻り出す、心臓が逸る
今日こそ届きそう 先の先を読め
泥の中で唄う 大空に吼えろ
今日こそ届きそう 先の先を読め
憶えているよ 見上げてご覧
花火の上がる空のほうが町だよ
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