Ventana
カレンダーを捲る
陽の当たらない壁際で
太陽は走る
埃を被った机に揺れる
雲の輪郭をなぞる
光を束ねて急いで
悪戯な声は
秋が来ることも知らずに笑う
懐かしいままでいて
怖いのをすこし隠して
季節外れの歌を
流れるまま愛しながら
ぼくときみが住んでた街の話をしよう
カレンダーを捲る
約束の日は近づいて
僕らは明日も
終わりゆく春を売りながら歩く
歩いて行く
選ぶことを忘れて
失ったものも有った
季節外れの歌に
焦がれるまま溺れながら
ぼくらは一つおとなになった
窓から射す光だけでいい
僕にはもうそれだけでいい
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?