マガジンのカバー画像

キネマ備忘録

33
映画を観て、広がった世界のこと
運営しているクリエイター

2020年8月の記事一覧

『男はつらいよ』の生き方に寄せて

頭の上には印象的な帽子、帽子の下は四角い顔、そして帽子と同じ色をした背広、手には四角い形をした昔ながらの硬そうなカバン…こうした特徴を挙げていくと、頭の中に広がるイメージ。そう、フーテンの寅さんです。 今日は火曜日ということで、コロナ禍で見るようになった『男はつらいよ』シリーズについて語っていきます。数ある映画作品の中でも、特に思い入れが深いです。第1作が制作されたのが1969年なので、なんと今から約50年前!だいぶ昔のことのようですが、その良さは色あせないと思っています。

お勧めのインド映画 5選

最近家で過ごすようになってから、貪るように見始めた映画の数々。中でもお気に入りは、インド映画だ。コロナ禍であまり外に出ることができなくなってから、どうしてもストレスが溜まるようになってしまった人もいるかと思う。 そんな時、そうしたストレスを和らげる方法の一つとして、やっぱり最後明るく終わる映画というのは有効だと思っている。そして、そんな映画は何かと聞かれると、ハリウッドならぬインドで作成されたインド映画・ボリウッドである。 自粛中は、30作品ほど見た。たぶん、日本で見られ

聲をかたちにして。

先日、金曜ロードショーで「聲の形」という映画がやっていた。わたしが高校生くらいの時だっただろうか、少年マガジンで連載していた漫画。その頃コンビニで時間がある時立ち読みしていたので、断片的には読んだ覚えがある。今回改めて、映画で見てその時の読んだ断片的な記憶が一つにようやくつながった。 だいぶ映画では漫画でやっていた内容を端折ってはいるものの、見終わった時にアニメーションでしかできないと思われるような表現の幅が印象的だった。 この映画のあらすじは、生まれつき耳の聞こえない西