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夏雨は泡沫のように

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#夏の思い出

夏が消えた日のコト

【まえがき】 当初本作品は短編小説にすることを考えておりましたが、諸事情でショートショー…

ビロードの掟 最終夜

【中編小説】 このお話は、全部で43話ある中の最後の物語です。 ◆前回の物語 終章 再会  …

ビロードの掟 第41夜

【中編小説】 このお話は、全部で43話ある中の四十二番目の物語です。 ◆前回の物語 第七章…

ビロードの掟 第40夜

【中編小説】 このお話は、全部で43話ある中の四十一番目の物語です。 ◆前回の物語 第七章…

ビロードの掟 第39夜

【中編小説】 このお話は、全部で43話ある中の四十番目の物語です。 ◆前回の物語 第七章 …

ビロードの掟 第38夜

【中編小説】 このお話は、全部で43話ある中の三十九番目の物語です。 ◆前回の物語 第七章…

ビロードの掟 第16夜

【中編小説】 このお話は、全部で43話ある中の十七番目の物語です。 ◆前回の物語 第四章 在りし日の思い出(1)  地面にバチバチと激しく雫が当たり、ぬるい風が頬をすり抜けていく。凛太郎はバッグを上に掲げ、坂道を一気に駆け抜けていた。全く予想だにしていない雨だった。  確か今日の天気予報では一日曇り空だと言っていたはずだ。その予報を信じて傘を家に置いてきたことが仇になる。学校へ行く途中でどこからかゴロゴロとなり始め、それは一気に土砂降りとなった。雨によって濡れた服が体に

ビロードの掟 第15夜

【中編小説】 このお話は、全部で43話ある中の十六番目の物語です。 ◆前回の物語 第三章 …

ビロードの掟 第9夜

【中編小説】 このお話は、全部で43話ある中の十番目の物語です。 ◆前回の物語 第二章 夜…

ビロードの掟 第6夜

【中編小説】 このお話は、全部で43話ある中の七番目の物語です。 ◆前回の物語 第二章 夜…

ビロードの掟 第3夜

【中編小説】 このお話は、全部で43話ある中の四番目の物語です。 ◆前回の物語 第一章 シ…

ビロードの掟 第2夜

◆前回の物語 第一章 シトラスの名残り(2)  荻原と飲むときには、いつも決まって行く店が…

ビロードの掟 第1夜

◆前回の物語 第一章 シトラスの名残り(1) ミーンミンミンミン……。  どこからか聞こ…

クリィムソーダの記憶 総集編(A面)

【短編】全14,708字の小説となります。 0. 大切な日のこと 私は今このとき、誰が見てもわかるくらい猛烈に緊張していた。  生きている中で一度しか迎えないであろう、大切な日。人生における一大イベント。唯一、主役として輝ける瞬間。式にはありがたいことに、たくさんの人たちが私たちを祝福しに駆けつけてくれた。  式は至って滞りなく順調に進行していく。ドラマで見るような、花嫁を奪いにやってきたという招かれざる客も現れる気配がない。  ウエディングケーキに入刀する段になって