売れる営業マンと売れない営業マンの違い パート2

こんにちは、営業コンサルタントのダイキです。

今回は「売れる営業マンと売れない営業マンの違い」について、私が長年の経験から最も重要だと考えるポイントをお伝えします。

結論から言うと、それは「傾聴力」です。

売れる営業マンは、お客様の言葉を真剣に聞き、その奥にある真のニーズを掴める人。一方で、売れない営業マンは自分の話したいことばかり話す人。この違いが成績を大きく分けるのです。

なぜ「傾聴力」が重要なのか。そして、どうすれば身につけられるのか。具体例を交えながら解説していきましょう。

  1. お客様は答えを持っている

多くの営業マンは「いかに自社製品の良さを伝えるか」に注力します。しかし、本当に大切なのは「お客様が何を求めているか」を知ることです。

お客様自身、明確に自分のニーズを言語化できていないことも多いのです。だからこそ、言葉の奥にある本当の欲求を聞き取る力が必要になります。

  1. 売れない営業マンの特徴

ここで、売れない営業マンの典型的な行動パターンを見てみましょう。

  • お客様の話を遮って自分の話を始める

  • 質問されても的確に答えず、自分の言いたいことを話す

  • お客様の表情や態度の変化に気づかない

  • 商談の大半を自分が話している

こういった営業マンは、お客様のニーズを正確に把握できません。結果、的外れな提案をして成約に至らないのです。

  1. 売れる営業マンの行動

対照的に、売れる営業マンはこんな行動を取ります:

  • お客様の話を最後まで聞く

  • 適切なタイミングで的確な質問をする

  • お客様の言葉だけでなく、表情や口調の変化も観察する

  • 聞いた内容を要約して確認する

つまり、常にお客様中心の姿勢を保ち、真のニーズを掴もうとしているのです。

ある時私が同行した、ベテラン営業マンBさんの例を紹介しましょう。

大手企業の購買担当者との商談で、Bさんはほとんど自社製品の説明をしませんでした。代わりに、こんな質問を投げかけました。

B「御社の業務で、最も時間がかかっている作業は何ですか?」
担当者「そうですね...データ入力に膨大な時間を取られています」
B「具体的にはどんな点が課題でしょうか?」
担当者「入力ミスが多いんです。それを修正するのに...」

...と、30分ほどお客様の課題についてじっくり聞き取りました。

その後Bさんは「弊社の製品は、まさにそのデータ入力の自動化に特化したものです」と説明。見事に商談をまとめました。

後でBさんに聞くと「お客様の言葉を借りて提案すれば、説得力が違います」とのこと。まさに「本気の傾聴力」の威力を実感した瞬間でした。

  1. 「本気の傾聴力」を身につけるには

では、どうすれば「傾聴力」を身につけられるでしょうか。

a) 「聞く」から「聴く」へ

  • 相手の話を遮らない

  • 相手の言葉をそのまま繰り返す

  • 言葉の背景にある感情も読み取る

b) 質問力を磨く

  • オープンクエスチョンを多用する

  • 「なぜ」を5回繰り返す

  • 相手の言葉を深掘りする質問をする

c) 非言語コミュニケーションに注目

  • 相手の表情、姿勢、声のトーンの変化を観察する

  • 自分の態度にも気を配る(うなずき、アイコンタクトなど)

d) メモを取る習慣をつける

  • キーワードを書き留める

  • 後で見返して分析する

e) 「待つ」ことを恐れない

  • 沈黙を恐れず、相手の言葉を待つ

  • 急かさず、相手のペースに合わせる

  1. まとめ

「話す力」ではなく「聴く力」こそが、優秀な営業マンの武器なのです。

お客様の言葉に真剣に耳を傾け、その奥にあるニーズを掴む。そして、そのニーズに的確に応える提案をする。

この一連のプロセスを実践できる営業マンは、必ず結果を出します。

「傾聴力」は一朝一夕には身につきません。しかし、意識して努力を続ければ、必ず成長できます。

皆さんも、ぜひ明日からの商談で意識してみてください。きっと新しい発見があるはずです。

最後に、こんな言葉を贈ります。

「二つの耳と一つの口を持つ理由を忘れるな。聞くことを話すことの2倍行え」

  • エピクテトス(古代ギリシャの哲学者)

「傾聴力」こそが、お客様との信頼関係を築き、ビジネスを成功に導く鍵なのです。

今回のメルマガはいかがでしたか? 少しでもお役に立てたなら幸いです。

次回もお楽しみに!

営業コンサルタント ダイキ

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