観戦マナーを守らない方が勝ちなのか
昨年より緩くなっている?Jリーグ運営
昨日は友人の好意で等々力陸上競技場に久しぶりに行くことができました。試合内容も面白く、十分楽しめましたが、驚いたことが二つありました。一つは、上限5000人収容なのに、座席と座席の間隔が1つしか空いていないことです。昨年春の緊急事態宣言時には、2つは空いていたと思います。いまは変異ウイルスがほとんどで、より感染力が強くなっているのに、昨年より緩くなっているな、と感じました。もちろん医師の指導などもあってやっていることでしょうが、前例のない事態にこれでいいのか?という疑問がぬぐえませんでした。
試合中ずっと声を出している後ろの観客
もう一つは「声を出しての観戦は禁止」とされているのに、切れ目なく声を出している方が斜め後ろにいたことです。30代か40代の女性でしたが、私とは1メートルも離れていません。「谷口、大丈夫か」「踏まれたの?」「はあ?」など、プレーの一部始終について、はっきり聞き取れる声でずっと話しています。おそらくは独り言なのでしょうが、前後左右に知り合いがいて、その人に話しかけていたのかもしれません。
プラカードを持って回るだけの係員
さらに2列後ろには、親子連れがおり、息子さんの方が大きな声で試合中ずっと話をしていました。親が「静かに」とたしなめるならともかく、話し相手になっているので、子供も終始上機嫌で、チャントを歌ったり、選手の名前を呼んだりしています。顔は見ていないので年齢は不明ですが、意味のある話ができる程度の年齢なのですから、分別を教えればよいのにと思いました。少なくとも親が話し相手にならなければ、もう少し静かだったのではないでしょうか。「声を出しての観戦は禁止」とされている以上、自分で自分のコントロールができない子供を、この状況下で連れてくる親の顔も見ていません。
こういう事態に後ろで控えている係員の方は「声を出しての観戦は禁止です」のプラカードを持って前後に歩くだけで、個別に注意はしません。
注意をしたが・・・
後半も半ばになってくると、さすがにもういいだろうと思い、私は振り返って、声を出している女性に「声を出しての観戦は禁止です。ずっとしゃべっていますよね」と注意をしました。彼女は「すみません」と答えてしばらく黙っていましたが、その後も「おー」と声を出していました。おそらく自分で自分のコントロールが上手くいかない方なのでしょう。まるで注意をした私の方が悪いことをしたかのような、後味の悪い気分でした。
スタジアムではこういうことは、よくあります。シーチケ指定で隣の席の人が常にゴミを足元に置いて帰るので、1年間、私が常にゴミ箱に持っていっていました。そばにいる人が知り合い同士の会社やサークルであれば、自分の評判を気にして態度を変えるのでしょうが、周りは知らない人だし、自分の実名も知られていないのだから、どこ吹く風、なのでしょう。
勇気のある人を孤立させるスタジアムという空間
こういう場所では、勇気をもって声を上げた方が変な人と思われ、孤立してしまいます。注意をされた方が「絡まれた」などと運営に言いかねないですし、事情を知らない周囲の人は「もめごと」と思ってしまう可能性もあります。だから、黙って我慢するしかないのでしょう。不条理です。
コロナ禍に限らず、等々力には自由席の席取りの問題など、いろいろな不条理があるようです。多くの仲間がいる方が正義で、少ない方はされるままになっていたりします。そして運営はそれを見て見ぬふりをしているのが現実なのですよね。厚労省の基準では「マスクをしていればどんな距離でも濃厚接触ではない」わけで、もしスタジアム内で感染が起きても、運営側には何の責任もないのですから、見て見ぬふりをしてことを荒立てないのも当然でしょう。変異株の登場でいままでの常識が通用しなくなっているなか、自分を守るには外出しないのが一番のようです。(終わり)
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