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お金と投資の読書:おすすめ本(その1)

背伸びをしない。基本から始めよう。

長年、「読書メーター」というSNSで読書の記録をつけています。その中でつながりを持った方(読友さんと呼びます)が読んだ本の感想をアップロードしているのを見るうち、お金と資産運用(投資)に関しては、残念な本選びをしている方が少なくないことに気づきました。

日本の義務教育では、資本主義社会を生き抜くため必須なはずのお金に関する実用的な学習の機会がこれまでありませんでした。そんな中、知らないままではまずいぞ、と何かしらの本を手にとったぶん、読友さんは平均的な日本人よりずっと「賢い」のですね。なので、読むべき本をちゃんと読めば適切な行動をとれ、経済的に豊かな老後を迎えられる可能性が高いのではないでしょうか。そこで私から、投資とお金について何を学べばいいのか、を少々手ほどきさせていただければと思います。

技術ではなく、考え方(コンセプト)を学ぼう。

まず、書店に山積みにされている本の中から選ぶ、または売れ筋を選ぶのはNGです。本屋さんは売れそうな本を目立つように置いているだけ。どの本が金融教育の良書かという情報に沿って陳列しているわけではありません。書店で目立つように置いてあるのは「株の教科書」「FXの教科書」「不動産投資で儲ける」「暗号資産のバイブル」など、いかにも儲かりそうなホットな金融商品の解説本です。こうした本では、お金や資産運用とは何か、運用を始める前に知っておかねばならないイロハを飛ばして、いきなり「技術論」に入ることになります。

この手の本があなたを導く先は、破滅か、自分はうまくやっているという誤解をしたまま効率の悪い運用を続ける、という残念な結果でしょう。交通規則や自動車がなぜ動くかを知らずに、どの車がいいか?という解説本を読んでもいいドライバーにはなれないのと同じことです。自動車の運転を間違うと命を奪うように、間違った資産運用をすると資産を失い、下手をすると借金を抱えることになります。大きな事故を防ぐには、基本のきを丁寧に教えてくれる本を選ぶことです。ではその基本の「き」とは何かを以下で見ていきましょう。

バランスシートの考え方(お金と資産の管理)

バランスシートとは、企業などの財務諸表のことです。これを個人の資産管理に応用すれば、お金にまつわる様々な判断をより適切にできるようになります。資産運用だけでなく、持ち家、自動車などの資産を買うかどうか、また保険契約やローンを組む際の注意点など、お金にまつわるすべての事象が「バランスシート(貸借対照表)」と「P&L(損益計算書)」のコンセプトをきちんと理解できていれば適切に判断できます。

この考え方を頭に入れてから投資の基本を学べば、投資が自分の日常生活と結びついていることを意識しつつ、ギャンブル的かつ愚かな行動(=事故になりそうな危険運転)を抑制できることでしょう。

代表的な本はこちら。アメリカの高校生が~という題に「大人の自分がなんで?」「日本とアメリカとは制度が違う」と反発を感じる人は、細かいことはおいて、まずバランスシートの考え方(コンセプト)を身に着けてください。バランスシートの考え方は全人類共通です。考え方を覚えればいろいろなことに応用が可能です。(続く)





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