「大人の先回りに潜む危険性part2」

3、質問力=指導力

「質問力=指導力」これは私が日々学んでいく中で感銘を受けた言葉です。人は質問をされると嫌でも考えてしまいます。その考える力を向上させることが我々の仕事といっても過言ではありません。つまり質問の内容が我々の腕の見せ所です。

①仮説を立てる
②仮説の確認(クローズドクエッション)
③質問(オープンクエッション)
④確認
⑤フォロー

この5つのポイントを考慮して選手に質問していきましょう。
①まずは質問するこちら側が仮説を立てます。こうした方がいいだろうなという答えに近い様なものです。(もちろん答えは複数ある可能性がある)②そして可能性をある程度絞るために選択肢がある質問をします。③そこからその選択肢が絞られた中でのオープンな質問をします。④その内容を確認し、⑤最後にフォローする。といった形が取れるといいでしょう。これはこのシーンにある様なオフザピッチだけでなく、実際のサッカー指導でもそのまま当てはまります。

①が無いと目的地がどこにあるのかがわからなくなり、着地点が見つからないで答えが出ないで終わってしまうかもしれません。もちろん、話し合いの中で生まれてくることもありますが、ここでの問題は答えを分かっていて、早過ぎた介入をしてしまうことが問題なので、仮説が必要となります。ここでは、こうした方がいいという仮説と何故そうなってしまったのかという仮説の両面が必要となります。
②は選手を導くためにある程度、選択肢を狭めてあげる必要があります。この段階を踏まずに③を行ってしまうと、選択肢が多過ぎて選ぶことが難し過ぎてしまう可能性があります。もし、選手達自身で選択肢が狭まっているならば、飛ばして③を行うのもいいでしょう。
④は選手の反応を見てきちんとそれを理解しているのか確認することです。意味が分かっていない選手がいるかもしれません。大勢に流されてしまう、分からないことを分からないと言えない日本人の特徴を踏まえても個人的なアプローチが必要な部分ですね。 
そして⑤はこの分からなかった選手への配慮を含めたフォローです。分からなかったことがダメなことではありません。もちろん考えようとしていない場合には話が変わって来ますが、そうでない場合には今まで物事をどう考えてきたのか、つまり今まで大人がどう介入してきたかでその選手の分析・判断が決まってきます。なので基本的に解決出来なかったら大人(指導者や保護者)の問題であることが非常に多いです。と考えたら怒らなくなってくるかな、、?
その他にもここでアドバイスや指摘を受けた選手に再び同じシーンが来た時に、どの様に対応したかを観察し、それを乗り越えた時にきちんと気付いて褒めるなどして選手を称えてあげることもフォローの中に含まれる内容です。

4、最後に

今回は大人がし過ぎてしまう先回りについて話を膨らませてみました。これは保護者としても、指導者の立場でもよくあることです。私自身現在担当している選手が高校生という面もありますが、答えを早く提示しがちだなぁ。とこの記事を書いている間に反省しております。笑(もちろん年代で質問の量や質は変えていかなければなりません)
選手(子供)の成長のきっかけとして考えてみるといいかなと思います。子供が成長することに絶対はありませんので、一つの考えとして伝われば幸いです。目を通していただきありがとうございました。



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