【要注意】競合他社事例では上手くいかない3つの理由
こんにちは!CURVA株式会社の坂口です。
今回は、良くやってしまいがちなマーケティングの失敗シリーズです。
成功には再現性がないけど、失敗には再現性があると思っているので、失敗から学ぶことの方がたくさんあります。
「これやってるわ・・・」という方の気づきとなり、少しでも良い方向に行けば良いなと思います!
競合他社事例の罠
コンペや提案準備の時に上司から「競合他社の事例はマストで!」
営業・提案時に「競合他社さんの事例はないですか?」
新規事業を作る時に「とりあえず他社の事例を集めよう!」
などを言った・言われたことある方多いと思います。
事例を話すと、関心を持たれるし、提案も通りやすいし、といつの間にか営業側から用意するケースもありますね。
ですが、実際に競合他社の事例を真似しても成功する可能性は低いです。
その前に、競合の定義を明確にしておきましょう。
競合は大きく分けて2種類あります。
上記の直接競合の事例を求めがちですが、そのやり方は特に失敗しやすいです。その理由は3つあります。
①戦略が異なっている
根本的なことですが、目的→戦略→戦術の順で考えなければいけません。
所謂、他社の競合事例は戦術にあたるケースが多いです。
スポーツやゲームにおいても、戦術が一番分かりやすく数が多いので持て囃されますが、戦術だけを切り取って真似しても、戦略が異なっていれば上手くいくはずがありません。
例えば、とある業界のリピート率が20%と言われている中、単価が他より高いのに驚異の50%のリピート率を誇る店舗があったとします。そこが、退店後に個別にメッセージを送ったり、好きなものを聞いておいて来店時に用意しておくなど、パーソナライズ化された接客で成功しているという事例を聞きました。
この事例を客単価が低くて、回転率を上げることで利益を出している店舗がやったとしても100%成功しません。何故かというと、戦略が異なるからです。
上記の例では、「1人のお客さんの継続率を伸ばす」という戦略の基、ホスピタリティの高いスタッフを育てることに経営資源を集中させていて、その戦術として「パーソナライズ化接客」という戦術を取っているのです。
ヒト(スタッフ)の経営資源に投資していないのに同じ戦術はできません。
そもそも現時点で通ってくれているお客さんは、そんな接客は求めていないでしょうし、むしろ簡潔で終わらせてくれるから良いと思ってる人もいるはずです。
上記は極端な例ですが、競合事例(戦術)を真似するときには、自社の戦略を考えたうえで実践しなければ成功は難しいでしょう。
②第一想起を取られている
考えてみると当たり前なんですが、意外と抜けているのが「第一想起を取られている」という点です。
たくさんのサービスで溢れかえっている現代において、衝動買いよりも比較・検討を重ねて選択してもらうケースが多いです。
比較・検討してもらうには「想起」してもらうことが重要で、「第一想起」されるものが、最も利用される確率が高いです。
競合他社が成功した事例をそのまま真似したとしても、すでに第一想起を取られてしまっている状態なので、二番手にしかなれません。
例えば、パーソナルジムと言えばのライザップ。テレビCMの打ち方も上手でパーソナルジムの第一想起をがっつり取っていますね。
仮に新宿にパーソナルジムが10社あり、第一想起のブランドが特にない場合、普通は10%の確率になりますが、ライザップくらい認知されていると「ライザップかライザップ以外のどこか」と50%の確率にまで引き上げることができます。
※めちゃくちゃ雑に言ってます。
認知に差があるのに、同じスペック・価格の商品を選ぶ理由がないので、事例をそのまま真似しても上手くいきません。
③顧客を理解できていない
これが最も重要なポイントです。
特に新規事業を考えるときに気をつけたいです。
マーケティングとは、需要と供給をマッチさせることであり
買いたい気持ちと売れる仕組みを作ることです。
ライザップの例でいうと、ライザップが成功したのは、有名人のビフォーアフターのCMを打って認知を拡散したから。ではないです。
顧客の気持ちを理解して「これなら私でも痩せられるかも」という買いた
い気持ちを作ったからです。
顧客理解をせずに、表面として見える施策だけを真似して、有名人のビフォーアフターCMを打ってもユーザーに刺さることはないでしょう。
構造が同じ他業種を参考にする
では、逆にどういった方法を取れば上手くいきやすいのでしょうか?
私はむしろ他業種から参考にするのが良いと思っています。
先ほどのライザップもゴルフ・英会話などに進出しています。
この2業種はダイエットと同じで「続ければ結果が出ることが分かっているが、続かない」というユーザーインサイトを持っている業界です。
ライザップの「続けさせる」ノウハウをそのままに業界をずらして事業を作った例ですね。
このように、成功した事例を真似して同じことをやるのではなく、成功した事例からユーザーインサイトを紐解き、同じユーザーインサイトを持つ業界に持ち込むのが、再現性のある方法だと思います。
まとめ
お知らせ
私の経営しているCURVA株式会社では、マーケティングにおける戦略立案→戦術実行まで一気通貫で支援させていただいております。
最近始めて、人気が高いサービスが(仮)マーケティングの健康診断です。
簡単にいうと、マーケティングにおける問題と原因を分析し、改善策を出すというサービスです。勿論、その改善策の実行も可能です。
ここだけを見ると、そんなの当たり前でしょ。と思う方も多いと思いますが、現状マーケティングの相談をするときに「リスティング広告の成果が悪化していて改善してほしい」とか「LPがイケてないから直してほしい」とか改善策ありきで相談されることが多いです。
ですが、中身を見ると、そもそも申し込みにフォームしか存在してなくて、LINEアカウントを設置し、導線を整えるだけでCVRが2倍になったりするケースもあるんです。
つまり、やろうとしていた改善策は間違っている。
→売り上げが伸びない原因が間違っている。
→今起きている事象の原因を特定しないことには、正しい改善策なんて打てないんです。
体の不調はプロである医者に診てもらうように、マーケティングにおける不調もしっかりとプロに診てもらわないと改善できません。
現在はテスト的に行ってまして、限られた社数のみ相談無料で実施させていただいています。ただ、やるからには本気でやりたいので、分析に必要なデータを開示いただく必要があります。
※勿論、NDAを結ばせていただき情報も厳守いたします。
今後は有料にしようと思っていますので、ご興味ある方は、今のうちにSNSのメッセージか下記メールアドレスにお問い合わせください!
普段はマーケティング思考を中心に発信していますので、もし良かったらスキ・フォロー・各種SNSで拡散いただけると励みになりますのでよろしくお願いいたします。
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