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パパになってからの自分時間との向き合い方

今日は家族みんなで行動だ。
お昼に家を出て、いつも通り赤ちゃんは僕が抱っこ、奥さんはリュックを担当。最近やっと涼しくなってきたので、赤ちゃんには姉からもらった帽子をかぶらせた。グレー地にイエローボーダーで、頭怪我した時にかぶるネットのごとく、装着するとピタッとした印象。頭の先が結ばれていて、結び帽と呼ぶらしく、とにかくかわいい。


10月初旬の晴天の日差しは、まだほんの少し暑さが抜け切っておらず、なるべく日陰に赤ちゃんをやるように歩き、日向では奥さんの日傘を借りた。


30分程かけて向かった先は、スポーツジム。ベビースイミングの体験の申し込みをしにきた。
数日前に、赤ちゃんに体験させたいよねって話になって、WEBで申請ができなかったので、直接きたのだ。僕と赤ちゃん2人で参加するのだが、とにかく心配だ。何よりプールが約5年ぶり。しかも僕は身長が高めだが、肉体はかなりの痩せ型で肩幅が広く手足が長い。使徒が海を渡ってきているような感じになるのが想像できる。若干引かれるかもなと思いつつ、細かく考えないことにした。今回は心配よりも好奇心が上回った。
申し込みが終わり、体験は2週間後となった


その後さらに15分ほど歩いてラーメン屋に行った。
待っている間、楽天で奥さんが水着を選んでくれていた。たっぱのある痩せ型は大体MかLで迷う。レビューを細かく見てくれていたが、「まぁ安いし失敗してもいっか」と言って、ショッピングカートをレジに進めた。

ラーメンを食べた後、さらに10分歩いて駅に行き、ショッピングモールへ。
ショッピングモールでの目的は奥さんのスマホの機種変と、空気清浄機である。奥さんのスマホはiPhone8。さすがにいにしえすぎて、通信速度が遅いと前々から言っているのだが、今回の15に好きな色が無いようで、ずっと悩んでいる。
Apple Storeに到着、色とカメラ性能がどれだけ向上したか確認しようと言って15に触れたが、画面下に指紋センサーが無いiPhoneに苦戦し、カメラが起動できない。今更こんなことをしていて「タイムスリップしてきた人みたいだね」と言って、奥さんが少し笑った。
結局在庫がなくて、ネットで予約して買うことになった。色は黒にするみたいだ。

その後、空気清浄機を見に行って、すんなり決まって購入。抱っこしていた赤ちゃんが寝てしまい、起こすわけにはいかないと言って、奥さんがダンボール担当になった。店員さんがダンボールにバンドと手提ホルダーをつけてくれて、奥さんが体を傾けながら持ち、僕の前を歩いた。家電屋で買った大物を奥さんが持って歩くのは、生まれて初めての光景だった。しかもそれが僕の奥さんだった。

「疲れたー」と言ってフードコートの椅子にダンボールを置いた。「タピオカ買ってくるねー」と言って、買いに行ってくれた。

一息ついて、周りを見渡した。目の前にはフードコート特有の空間の広がりがあって、お店が立ち並ぶ。
今日の行動を少し振り返った、赤ちゃんの習い事の体験申し込み、昼食でラーメンを食べて、家電を買って、フードコートで一休み。そして胸で寝る赤ちゃん。


なんだかパパな休日だなと感じた。
僕はすっかりパパなんだと改めて実感した。

パパになって一人で過ごす時間が少なくなると、子供が二人いる職場の友人がもらした一言をよく思い出す。

「俺の時代が終わったー」

赤ちゃんが産まれると当然自分自身にかける時間というのはほとんど無くなる。「俺の時代」というのは、この世に何かしらの爪痕を残すもの、例えばiPhoneのようなものを作り上げて、周りから「すごい!」って言われるまでの間は、「俺の時代」と言っても何の疑いがない。
または、爪痕を残さなくても、自分自身にお金をかけ、旅行に行ったり、習い事をしたり、美容をしたり、読書に没頭したり、好きなことをし続ける間も「俺の時代」と呼んでもいいのかもしれない。

僕もやっぱり自分に時間をかけて楽しんでいる人を見て、うらやましく思う事があるけど、それを救ったのは、この日記のような気がする。

今、目で見える、耳から聞こえる、鼻からにおう、肌に触れている、舌で味わっている、この一瞬を、どう言葉にするかを考えるようになって、なんだ普通と呼ばれそうな日常でも全然面白いじゃん、と思えるようになった。


こうした一瞬に言葉で意味付けをして、積み重ねた方が、なんだかんだ大成しそうじゃないかとも、ふと思った。スティーブ・ジョブズも「Connecting the dots」と言っていた。気が合いそうだ。

奥さんがタピオカ入りの白桃ティーを手にして戻ってきた。
僕が目指すべく人生と重ねて、一粒一粒、大事にタピオカを噛み締めた。
と綺麗に着地させたいところだったが、めちゃくちゃ歩いて喉がカラカラだったので、すぐに飲み干してしまった。

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