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遠出の欲が出たのなら

自分は何かと行動を起こせる人間だって思う時と、とことん閉鎖的な考え方をする人間だって思う時がある。
例えるなら、今この場でジャンプすることはできるけど、深い谷——だけどたった1mの幅しかないそれを飛び越えることはできないという感じだ。
今の環境で少し突飛な行動を取れっていうのはできる気がするけど、今の場から離れることには、何かと腰が重くなってしまう。

その原因は関係があるかわからないけど、ぼくの実家、そして父方と母方の祖父母もみんな同じ市内に住んでいることが、閉鎖的な考えをしてしまうことに影響しているのではないかと思う。
つまり帰省というイベントが日常で発生することがないため、どこか遠くへ行くことに対して、人よりもハードルを高くしてしまっているように思う。
多くの人が里帰りをするために、車や新幹線、飛行機に乗って長距離移動を年に何度か行うが、ぼくは自分で計画しない限り県をまたぐことはない。
だから一年を通して行動する範囲は人より狭いように思う。
そして帰省というイベントがある人を昔から羨ましいと感じる。
この話を直接誰かにしたことが何度かあって「行事とかで帰るのめんどいよ」っていう人がいるが、「本当かなぁ」と疑いの目を向けた。
(勝手に愚痴を吐き出しておいて、最低な反応だなって、ふと思った。)
乗り物に乗るだけでも楽しいじゃないか。
これって飽きるものなのか。

とにかくこの場から離れたい。
桃鉄のオナラカードを使って、ぼくの人生が詰まった車両を遠くへ吹き飛ばしてほしいとさえ思う。
この住居や商業施設等が密集し、人も引くほどいるこのシティから脱出したい。
地方に長く住んでいた友達と車で遠出した時に、田園風景に見て「何もない」と友達が言った時に、別に驚きはしなかったけど、でもやっぱりそうなんだと思った。
友達が言う「何もない」は、ぼくにとって「自然がそこにある」なんだ。
そんな自然溢れる地に移り住み、草原を駆けたい、大地を耕したい、軍手で汗を拭いたい、土の匂いが混ざった空気を嗅ぎたい、と思うのだ。

日記を書き進める上で(地図を眺めるぐらいじゃ、この欲望を満たせないよ!)的なことを書こうと思ったのだが、(待てよ、Google Earthはあるぞ)と思った。
おもむろにiPadを仕事のバッグから取り出し、Google Mapを開いた。
そして、最初に思い浮かんだ場所はオランダだった。
数年前に日本史についての本や動画をよく見ていた時に、日本が鎖国中に唯一貿易をしていたオランダに対して、私の心も勝手にオランダに開港していた。特に深く調べもせず、私の左脳の許可もなく、感情を司る右脳が半ば強引にオランダと握手を交わしたのであった。ついでにミッフィの絵が好きというのもある。ミッフィはオランダ生まれで、オランダでは名前がナインチェだ。

ナインチェ博物館前に飛んできたぼくの車両(桃鉄やったことがない人すみません)

日記によって、いい気晴らしが生まれた。
右側に地図を広げながら、町を散策するの面白いぞ、これは。

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