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構想と妄想。はじまりの日に


はじめまして。小松ダイチと申します。
先日、勤め先を退職し、一人小舟に乗りこみ荒波の海へと旅立つことを決めました。


非常にざっくりとしたプロフィールですが、


プロダクトデザインを生業として、
横浜にて事務機器メーカーやデザイン事務所に勤務した後、
長野県の上松技術専門校にて木工技術や家具制作を学びました。
そして、古材ベンチャー企業にて家具のデザインから制作までを担当し、
現在に至ります。

その時々で、悩み、考え、自分の興味関心に素直に道を選んできました。


そして、今回も。


生まれ育った故郷である、宮城県仙台市を拠点として、
プロダクトデザイナーとして活動を始めようと思います。

(この肩書に関しては思うところもありだが、わかりやすいので今日のところはそう書きます)

東北は素晴らしいグラフィックデザイナー(やデザイン事務所)は点在するも、どういうわけかプロダクトとなるとほとんど思い当たりません。

ものづくりの歴史や伝統工芸、産地のある東北ではあるものの、
プロダクトのデザイナーは少なく、必要とあらば他地域から招集し、デザインだけを残して去ってしまう(去ることになってしまう)。

お金の循環は生まれず、改良を重ねたり、風土や地域文化とのとの繋がりといったものは出来にくい構造が、そこには生まれてると僕は感じています。

地域主体でのものづくりとしての成熟を考えた時に、東京や他の地域ではなく、故郷の仙台という選択肢しか私には思い浮かびませんでした。

東日本大震災を仙台で経験し、その後デザインの世界に飛び込んだ私にとっては、東北のプロダクトデザイン(ものづくりのこれから)が大きなテーマとして常に頭の片隅にはありました。

正直、どこまで需要があり、また仕事として続けていくことができるのかという点に関しては不安がないわけではありませんが、
こんな青臭いデザイナーが居てもいいじゃないか、という開き直りと
わずかな直感を頼りに挑戦をしてみたいと思います。


そして、もう一つの生業として
日頃からデザインのお手本にと集めていた古道具やオブジェたちを販売する
道具屋(になるかギャラリーになるか)も同時に始めます。


古い時代に生み出され、誰かに愛され、護られて今日まで残ったもの達と
今の時代に生まれたデザインとを並べることで、広い時間軸で物と対話し、感じられる場所を作りたいと考えています。


古今東西、用や無用に関係なく、
心を満たし日々の機微に寄り添ってくれるもの
気持ちや想像を遠くまで運んでくれるもの
心のバイアスを一つでも乗り越える力をくれるもの

そんなもの達を集めてきたいと思っています。


古の時代から続く人の営みに学び・感動し、
未来に残るデザインを生み出す場をつくる。

以上が、僕の構想と妄想です。

社会を変えたいとか、誰かを救いたいとか
そんな大きなことは、正直今の僕には言えないけども、
デザインや物・ものづくりを通して、自分たちの足元をしっかりと見つめ、
半径5mの幸せを大事にし、確かな手触りを持って生きることの一助となれれば幸いです。

かなり散文的に書いてしまいましたが、
これからはその過程を少しづつご紹介できればと思います。


それでは。

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