「友だちの友だち」とつながるウェブサービス『MEEET』はなぜ流行っているのか
ダイッチェと申します!C向けサービスオタクです。最近一番好きなサービスは「まごチャンネル」です。簡単に自己紹介をすると、
・Service Safari という「アプリ紹介メディア」を運営しています
・株式会社メルカリで新規事業企画をしてました
・マッチングアプリのスタートアップを手伝ってたりしてます
MEEET とは何か
公式サイトがわかりやすいので説明は割愛します!
MEEET のすごいところ
・前例の無い新しい体験なのに伝わりやすい。体験の説明を3STEPに収めており伝え方が上手い。
・メッセージのアクション設計。マッチングするかどうかの最終意思決定を仲介者が担っており、仲介者が自分の意思でマッチングさせることによって、責任を持って会話を始める(2人分の紹介文を書く)ことになる。また、紹介された人たちは紹介されたという責任感があり、会話をし始めることになる。
・心理的に安心感がある。友だちの友だちというのがまず安心。また、話したい相手にだけLikeすればいいので、強制的にマッチングされることは無い。さらに、仲介者目線でも、無理にマッチングしなくてもよい。なぜなら、仲介される側の目線では自分が Like をした上で「相手からの Like」「仲介者によるマッチング完了アクション」の2つのアクションが無いとマッチングが完了しないため、特定の相手とマッチングしなかったときに、「相手からの Like」が無いのか、「仲介者によるマッチング完了アクション」が無いのか、知り得ない。
・バイラル設計。twitter で検索すると invitation URL がたくさん出てくる。また、invitation URL を踏んだ際に、サービスのわかりやすい説明がある。また、招待が必須なので、ユーザー登録した時点でサービス上の友達が必ずひとりいる状態になる。
・導線がわかりやすい。タブの名前が「であう」「つなげる」「はなす」で明確かつ明解。余計な機能が無く、シンプル。ログインもfacebook認証のみ。
MEEET はどのくらい使われているか(マッチング数・ユーザー数)
2021/01/20 17:00 の時点でマッチング(お互いにLikeしている)がサービス内全体で3000回ほど行われている様子。また、1/19 0:00 ~ 1/20 0:00 の24時間にはマッチングが1000回ほどか。
さらに、Likeのサジェスト候補の組が 2021-01-20 17:00 時点でおよそ 7500組か。
ユーザー数は 2021-01-20 24時の時点で 1500人前後だと思われる ( friendOfFriends というモデルのデータを参照 )
※API通信にて、データのIDが連番になっていることから推測。あくまでも推測値なので、参考程度にしてください。
ユーザーはどんな目的でMEEETを使うのか?仕事仲間探し?恋人探し?
開発者によるリリース記事にも「マッチングサービスと銘打っていますが、用途は異性間の恋愛に限りません(何でもいいと思ってる)」とあるが、あえて目的を絞らないことで、「どのような目的で使われているか」の検証を行っているフェイズか?
現状(2021-01-20時点)ではtwitterの様子を見る限りITベンチャー界隈で流行しており、業界の近い人達が使っている印象。ただ、各ユーザーの明確なモチベーションは分からない。
自分の周りだと、「情報交換」「なんとなく仲良くなりそう」「面白そうなので繋いでみる」という抽象度の高いモチベーションが多いように見受けられる。また、会社の代表や取締役、人事も多い。彼らは採用活動を視野に入れているか。
ユーザー属性
現状:
・ITベンチャー界隈
・社交的な人。人との出会いを求めたり人を紹介したりするのが好きな人
今後:
・社交的じゃない人も使うのか?
・ITベンチャー界隈の外の人たちも使うのか?
・ユーザーはどんな目的でMEEETを使うのか?(転職活動・採用活動、起業仲間探し、恋人探し、友達探し、etc)
ユーザー心理
・友達の友達なので、安心感がある。
・マッチング相手のマッチ目的が分からないことが心理的ハードルになっている。マッチ後にどんな会話をするかのイメージが湧きにくいケースがありそう。既存のマッチングアプリ(恋愛・仕事等)に比べると利用目的の不透明さがある。
・友人が「登録者がインターネットリテラシー高いおじさんたちが多いので、イイねの心理的コストかなり高い」と言っており、なるほどと思った。
MEEETとコロナ
ポジティブ面:人との出会いに飢えている人が増えており「新しく人に出会って刺激がほしい」という欲求が高まっているタイミングだと思われる
ネガティブ面:マッチングし自己紹介が終わった後のアクションに繋がりにくいかもしれない。実際、自分が仲介したメッセージでは「緊急事態宣言が開けたら会いましょう」というケースもあった。
before コロナであれば「飲みに行きましょう」となるところだが、外出が難しい昨今、「zoom で話しましょう」とスムーズに進むのか否か。自分の周りだと、「飲みに行きましょう」になるイメージはあるけど「zoomで話しましょう」になるイメージは少ない。その違いは何なのか。
マネタイズ
恋愛マッチングアプリやビジネスマッチングアプリのようなユーザー課金か。ユーザーの強いペインを見込めるかどうかが分岐点になりそう。
自分がユーザーとして使ってみてよかったところ
仲介者として:元々紹介したいと思ってた2人を紹介するきっかけができてよかった。何もない状態で紹介するより、少しでもきっかけができるとアクションにつながる。
紹介される者として:一方的に知っていた人で、元々話ししてみたいと思ってた相手とマッチする機会ができた。このサービスが無ければ出会う機会も無かったと思う。
類似サービス・周辺サービス
3人でランチをする “three”
・仕事目的のマッチング支援
・19,000マッチング突破
・マネタイズは難しそう…?
友だちの友だちを探すマッチングサービス "HOP"
・LINEの子会社が運営している恋愛マッチングサービス
・LINE上での「友達の友達(の友達)」がマッチ候補に出てくる
友達探しマッチングアプリ “Feat.”
・したいことから仲間が見つかるエンタメシェアリングサービス
・例えば映画やライブ、展覧会とか、
「せっかくなら誰かと楽しみたい」「どうせなら感想をシェアしたい」など。観たい映画や行きたい展覧会が同じ人同士がサジェストされてマッチングするという体験。
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