Jリーグにソーシャルディスタンスは”恒久的”に定着するか
はじめに
フットボリスタラボ・アドベントカレンダー2日目。
私の当番には何を書こうか思案していたのですが「2021年の注目」というテーマで書きます。
2021年の注目
私が2021年に注目しているのは「Jリーグにソーシャルディスタンスは”恒久的”に定着するか」です。
先日、私の勤務先の2020年度の決算発表がありました。
コロナ禍で営業利益が赤字見込みの下方修正を発表していたにも関わらず、最終的には純利益も黒字転換したという内容でした。
主な要因はコロナ禍でソーシャルディスタンスを保つ目的で床に貼るマーク(フロアサインと呼ばれます)の需要が伸び、看板屋さんが追加で当社主力製品の業務用インクジェットプリンターをを購入したから、とのこと。
※大型インクジェットプリンターとは?
主に看板屋さんが使用しています。サッカー関連ではユニフォーム、ゲーフラ、看板などもこういったプリンターで印刷されています。
業績的には急回復していたので、2020年はソーシャルディスタンスを保つ施策の一つとしてフロアサインが需要旺盛だったのだと思います。
ソーシャルディスタンスにより生じたスタジアムの新しい魅力
2021年に入ってもコロナ禍は続いていますし、Jリーグでも観客席のソーシャルディスタンスを取ることは間違いないでしょう。
しかし、仮にコロナ禍が落ち着いてきた場合に元の密なスタジアムに戻すか、というと少し疑問に思っています。
昨シーズンにスタジアムで試合観戦された方はわかると思うのですが、ソーシャルディスタンスの保たれたスタジアム観戦は密なスタジアムとはまた違った魅力がありました。
・全席指定となり、場所取りの行列に並ばなくても良くなった。
・空いている隣の席に荷物を置ける。
・声出しが基本的にNGなので汚いヤジを飛ばす観客が周囲にいない。
・選手やベンチから飛んでいる指示が聞こえたり、試合自体の迫力も別の意味で増した。
ざっと思いつくだけでもこれだけの長所があるため、コロナ禍が落ち着いた後もこの試合観戦様式を継続してほしい声は多く出るのではないかと思います。
推測という名の妄想
もちろんクラブの営業利益的には観客が密になるスタジアムが戻ってきてほしいのが本音でしょうが、ホームスタジアムの収容人数によって各クラブの対応が変化してくるのではないかと考えています。
例えば、ホームゴール裏は今まで通りの密な席、バックスタンドは少しゆとりのあるお値段高めのソーシャルディスタンス席にするなど、収容人数の大きなスタジアムであれば対応可能であると考えます。
欧州のサッカークラブは杉原海太氏の解説動画でも述べられているようにCLという大きな利益を生む大会がありますが、残念ながらJリーグとACLだけでは大幅な利益増を狙うのは現実的には難しい。
収益を少しでも上げられるJリーグチーム独自のアイデアが出てくると面白いと思います。
おわりに
もちろんコロナ禍が落ち着くというのが大前提ですし、ワクチンの普及も始まったばかりなので2021年中もソーシャルディスタンスを保ったままでシーズン終了してしまう可能性もあります。
しかし、個人的には今までのJリーグと違った形での観戦様式が定着してほしいと考えています。
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