家の敷地の地面に埋まっている物たち
最近は、雑草除けとして、敷地全体をコンクリートなどで覆ってしまうご家庭が増えていますが、家の周りの地面には様々な物が埋まっており、後々、大変になったケースがあります。
家の周りの地面にはどんなものが埋まっているか、再確認してみましょう。
■地面に埋まっているもの
1 水道管
水の配管、お湯の配管、排水の配管、浴室の追い焚きの配管、など水関係の配管が最も多く家の周りに埋まっています。
下水や雨水関係の配管には、マス(ふた)が付いているので、配管の場所が分かりやすいですが、給水・給湯などは地上からは位置が分かりづらいため、杭などを打って、配管を損傷させてしまうことがあるので、注意が必要です。
また、コンクリートなどで地面を覆ってしまった場合、漏水などの発見が送る可能性があり、かつ、漏水の修繕がかなり大掛かりなことになります。
2 ガス管
水道管同様にガスの配管も埋設されています。
プロパンガスの場合はそれほど埋設されていませんが、都市ガスや集中プロパンガスの場合は、道路から引込んできますので、かなりの長さが埋設されています。
3 基礎及び杭
基礎は地上に見えている部分以外に地面にも一部が埋まっています。
また、鋼管杭などで地盤補強している場合には、それも埋まっています。
基礎や各種配管は一般的な住宅に設置されているものですので、
解体工事の際に撤去されますが、
杭などの地中埋設物は特殊な機械を用いないと抜くことが出来ないため、撤去費用が別途になることが多く、土地の不動産価値に影響することになります。
4 ゴミ
地面に産業廃棄物や家庭ゴミなどを不法に埋設されている事があります。
その撤去費用は当初予算に含まれている事はほぼありませんので、撤去する際には追加費用が発生します。
費用だけではなく、ゴミを撤去したことで土を埋め戻さねばならず、工期や工法についても大幅な変更を伴う可能性もあります。
■地面を覆うことを勧めない理由
1 将来が大変
コンクリートやアスファルトで地面を覆った場合、解体工事はその面積が広いほど高くなります。
また、前述した通り、漏水などの発見及び修繕の難易度を著しく上げます。
将来のコスト増には間違いなくつながります。
2 蓄熱装置を自作している
コンクリートやアスファルトは熱を貯める性質があります。
真夏の日差しを浴びて蓄熱し、少し気温が下がってきた夜間にその熱を放出し、熱帯夜をより激しいものにしてしまいます。
まさに、自作の蓄熱装置です。
3 雨水が浸透しない
雨の降り方が昔とは変わってきた昨今、
地面へと雨水を浸透させずに、道路などへ垂れ流すことで地域に様々な被害をもたらす危険性が増します。
下水本管に雨水用の配管が備わっている地域以外では、
基本的にはその土地に降った雨はその土地に浸透させることが大切だと考えられます。
■お勧めの地面被覆方法
1 家の周りは砂利
土のままにしておくと、雨がはねて住宅を汚してしまいますし、歩行時に靴裏を汚してしまうので、家の周りには何らかの被覆があると良いと思います。
オススメなのは、砂利 です。
砂利であれば、隙間から地面へと雨も浸透していきますし、泥はねも抑えられますし、歩行時に踏みしめる音がするので防犯性も高まります。
どうしても雑草が気になるようでしたら、砂利の下に防草シートを敷けば、ある程度抑えることが出来ます。
2 芝
人工芝が流行っていますが、
人工芝の寿命は5年から10年と言われていますが、自分で購入して設置すればある程度は費用は抑えられるとは思います。
また、天然芝はうまく育てば数十年もたすことも可能ですが、定期的な芝刈りや水やりは必須となります。
しかし、天然芝の場合は、蒸散効果などによって夏場の気温を少しは緩和してくれる効果が期待できます。
3 後で動かせるものがオススメ
天然芝は動かせませんが、剥がしても復旧することは可能ですので、コンクリートなどよりは余程扱いは良いと思います。
何かあった場合を想定して、
移動したり、剥がせたり、する物の方が工務店目線ではお勧めです。
特に配管類が埋設されている住宅周りはその方が将来は楽になります。