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迷路のような間取りの家

変わった間取りを特集した書籍などが販売されていますが、

どうしてこんな間取りになったのか?
この間取りだとどんな暮らしになるのだろうか?

などと書籍などでは妄想しながら楽しめますが、
実際に身近な家となると楽しんではいられないと思います。


■間取りにこだわった結果が・・・

1、グルグルと回れるけど

最近、住宅界隈で「回遊性」と言う言葉をたびたび耳にします。
「回遊魚」であれば、聞いたことがある方も多いと思いますが、
家の回遊性とは、簡単に言えば、
家の中で行き止まらずにグルグルと回れる間取り
ということです。

動線を短くする事が出来るなどの理由から採用が増えているようです。
確かにいちいちリビングや廊下を経由して部屋間を行き来するよりも便利ですよね。

しかし、一方では、本来通路として使わない場所も通れるようにするため、同じくらいの家よりも部屋の使い方を考慮したり、物を置くスペースが減少したり、する場合もございますので、ご採用に当たっては少し大きめに家を造った方が使いやすいと私は考えています。そのため、ややコスト増につながりやすい間取りと認識しています。

2、有効活用と言う名の狭さと低さ

小屋裏収納は天井高が1.4m以下になるように定められていますが、床面積に参入しないという特徴があります。

その為、昔は多くのご家庭で小屋裏収納が設けられました。
しかし、

  • 小屋裏は屋根に近いこともあってとにかく暑いことと

  • 天井が低くて狭くて移動や作業がとてもしづらいこと

  • ハシゴの上り下りがとても不便なこと

などによって使われなくなっているご家庭を数多くお見掛けします。
他にも、何をして良いのか分からないような狭い空間なども段々と使われなくなっているのをよく見かけます。

それって有効活用になっているのでしょうか?

3、あちこちの段差

「スキップフロア」
とカタカナの言葉を聞くと、オシャレな印象を受けますが、
要は段差が多い家と言うことです。

その段差によって、空間の見え方、広がりの感じ方に変化を与えているということですが、造りだした段差を日々上り下りしなければならないのです。

自ら作り出した障壁(バリア)に対して、
いつまで安心して使い続けられるか想像してみてください。

4、凸凹

外観でも間取りでも、凸凹があることで陰影が生まれたり、奥行き感が生まれたり、様々な変化をもたらしてくれます。

一方で、凸凹は汚れがたまりやすかったり、劣化しやすかったり、家事やメンテナンスが割増しになることがあります。

5、だからしっかり楽しもう

どんなこともメリットの裏にデメリットが存在します。
デメリットのことを全く考えないで突き進むことも良いですが、
デメリットを考えすぎて消極的になり過ぎるのは家づくりがつまらなくなります。

ですから、デメリット以上に使い尽くしてあげてください。

回遊性のある間取りだったら、どんどんグルグル回って、家事負担を軽減し、浮いた時間を有効利用してください!!

小屋裏収納などは、収納としてはもちろん、ちょっとした趣味の部屋としてなど大いにご活用ください!!

段差は逆手に取って、足腰を日々鍛えられると考えてみてください!!

凸凹は見て楽しんでください!!

6、専門家の意見を聞けば良いとは限らない

プロはセオリーを言いがちです。
その通りに家を造れば一定以上の満足感は得られるとは思いますが、
全てを鵜呑みにしてしまうのであれば誰の注文住宅か?
と言うことになってしまいますので、大いにこだわっていいと私は考えています。

不安なことなどあれば、どんどん相談して、メリット、デメリットなどを聞いて、ご自分で判断してこだわりを入れていって良いと思います。

家づくりは楽しんでなんぼです!!

■最後までお読みいただきありがとうございます