見出し画像

リフォームでも甘い言葉には要注意

恋愛(結婚)、投資、健康など、
様々な分野で甘い言葉による詐欺被害が発生しています。

甘いってとても魅力的ですよね。
でも、甘いスイーツを食べ過ぎると健康には良くないですよね。


■リフォームの甘い言葉

1 甘い言葉~格安・無料~

リフォームってちょっとした工事でも数万円から数十万円かかりますので、出来るだけ安く抑えたいとお考えになる方は多いと思います。

ですから、そこに甘い言葉たくさん聞こえてきます。

「今ならキャンペーンで〇〇%値引きしますよ!」
「今なら無料で点検しますよ!」

今なら?
ちょっと前は?
もう少し後では?

きっと変わらずに実施しているのではないでしょうか?
しかし、安くなったり、無料になる根拠は何でしょうか?

下請け業者を叩く?
プロ業者を使わない?
市場にあまり出回らない商品を使う?

それならきっと安くなります。

2 甘い言葉~出来ます~

リフォームをエンターテインメントとして見せる場合には、
劇的な変化が演出として大事になります。

どんな無理難題も実現出来たら、見ている方も楽しいですよね!
しかし、
現実には確かに出来ることは多いのかもしれませんが、
実現するための道筋には難易度があるはずです。

ざっくばらんに言えば、いくらでも費用を投じれば、出来ることは広がると思います。

費用を投じることで実現できるかどうかならまだ良いのですが、
分かっていない方が言う「出来ます」ほど怖いものはありません。

「その柱・壁は撤去できます」
「その窓は大きく出来ます」

こうした躯体に関係することを軽く回答する方はちょっと注意が必要です。
構造に精通していれば瞬時に判断も出来るかもしれませんが、
自身が設計・施工した建築であっても、慎重な判断をするくらいの方が信頼できます。

大きな間取り変更を伴うリフォームなどは、
躯体の状況を見ながら、同時に補強箇所などを検討する必要がありますので、出来ること、出来ないことを判断していくことになります。

3 甘い言葉~保険・補助金~

補助金は国や自治体などから、住宅に関する新築やリフォームに対して一部費用が助成される制度を利用することですが、制度を受けるための条件を必ずクリアする必要があります。

現在であれば、主に省エネルギーに関する性能をクリアすれば受けられる補助金(住宅省エネ2024キャンペーン)などが例として挙げられます。
他には、耐震補強に関する補助金制度を実施している自治体も多いです。

住宅の性能アップをお考えの方にとっては非常に有効な制度として、多くの方々がご利用になっていると思います。

一方、保険については、
住宅では主に火災保険と地震保険が使われています。

火災や地震などの他、自然災害で自宅が被害に遭った際にその修繕に保険金を利用できるというものです。

火災保険は住宅ローンを契約する際に加入を推奨(または必須)となりますので、加入されている方が多いと思います。

しかし、火災保険では地震における被害は対象とならないため、地震の被害まで保険の対象としたい方は地震保険への加入が必要となります。

尚、保険と言うのは、どんな場面でも使用できるものではなく、使用するにも条件が必ずあります。

例えば、経年劣化による家の修繕には利用できない などです。

よく聞く詐欺まがいの事例として、
外観が古びてきた住宅の塗装工事を「保険を使えば無料で塗装が出来ます」と言って工事を進めてくるケースがあります。

保険はあくまでも災害などによる被害を対象としていますので、当然、それ以外では対象となりません。

もしも、対象ではないのに保険を使ってしまうと、例え、保険金が下りたとして、後からでも、保険の不正請求を問われる可能性はあります。

尚、罪を問われるのは申請をした代行者ではなく、保険の加入者ですのでお気をつけください。

■リフォームの辛い言葉

甘い言葉も怖いことがいくつもありますが、逆のケースもあります。
それは、やや脅迫めいた言葉を使うケースです。

「今すぐ直さないと危ない」
「今すぐ調べないと水漏れする」

などです。
しかも、急に訪ねてきな知らない人間が言ってくるのです。

流石に、今すぐどうにかなってしまうような状況であればそこに住む住人でも異変に気がつきます。
そんな「近くの現場から来た人間」が一瞥しただけで分かるような事態はほぼありません。

尚、余程の事でもない限り、工務店などのプロが全く縁もゆかりもない方のお宅の異常をお伝えに訪問してくることはないです。

辛い言葉に対しても、一度、冷静になって対処しましょう!

■最後までお読みいただきありがとうございます