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勉強したくない人は家を造ると失敗する

学校の勉強の好き嫌いのことではありません。
「家を造ろう」
と考え始めると、ふと気がつきます。

「家の造り方」を全く知らない事を。

学校では教えてくれませんし、両親だって教えてくれません。
ですから、
考え始めてから、ご自分で勉強することになりますが、勉強したくない、している時間も余裕も無い方の中でどうしても持ち家が欲しい方は、家は造らずに、買ったらどうでしょうか。


■家の造り方の何が分からないのか

1 家の種類(工法)

住宅には、集合住宅と戸建て住宅があることはご存じだと思いますが、
現在の日本で建築される建築物の工法にはいくつか種類があります。

  • 木造(在来)・・・日本伝統の工法。木材で組んだ躯体を持ち、柱と梁、土台などの構造で支えている工法。現在も多くの低層住宅がこの工法で建てられている。現在も進化しており、今後は高層建築や大規模建築へ使用が拡大していく可能性がある。

  • 木造(2x4)・・・欧米から輸入された工法。木材で造った壁で支える工法。過去には地震に強い木造工法として普及した。

  • 鉄骨造(S造)・・・鉄を材料とした躯体を持つ工法。高層建築や大スパンの建築物に用いられる工法。

  • 鉄筋コンクリート造(RC造)・・・鉄筋をコンクリートで覆った工法。直線に限らず、曲線などにも柔軟に対応出来るため、公共施設や寺社仏閣にも用いられている。

建築物の用途や規模によって工法を選定する必要はございますが、戸建て住宅の場合はどの工法でも施工可能です。

2 家を造る会社

「家は大工さんが造る」
と思っている人はいませんよね?

確かに大工さんは携わりますが、大工さんだけでは家が建ちませんので、最低でもチーム、通常は会社で建てています。
大きなくくりについては、呼び名は色々とございますし、人によって分け方も異なるかもしれませんが、私は3つに分けて考えています。

  • ハウスメーカー・・・本社の他に県内外に支店、営業所などを持つ中~大企業。モデルハウス、展示場などを展開し、テレビCM、ウェブ広告、その他、メディアでも良く見かける知名度の高い会社。

  • ビルダー・・・その地域では有名な企業。戸建て住宅の他、集合住宅や公共事業なども手掛ける企業もある。工務店とハウスメーカーの中間くらいのイメージ。

  • 工務店・・・地域に根差した小規模な建設会社。

〇〇工務店と言う名称の大企業もありますので、分かりづらいので、概ね、規模の違いで理解しておけば良いと思います。

それぞれの特徴やメリットデメリットはありますが、どの視点から見るかで評価が変わりますので割愛します。

3 家を実際に造っているのは誰

ハウスメーカーやビルダーのような中~大企業では、その会社の社員が現場で施工しているケースはほとんどありません。
施工者など関係者を全て社員にしていたら、追加で数千人~数万人と言う社員を抱えることになってしまいます。

ですから、実際に施工しているのは下請け会社です。

最近では、下請け会社ではなく、「一人親方」と呼ばれる個人が下請けとして現場で作業しているケースが激増しており、会社よりも立場や条件などを低く扱われるなどの問題も起こっているようです。

一方で、街の工務店は従業員は少ない所が多いですが、工務店の社員や社長、役員などが実際に現場で作業や管理などを行っていることが多いと思います。

ただし、工務店と言っても、大工職人はいても、水道、電気、内装、その他大工職人以外の技術者を社員として雇っている会社はほとんど無いと思います。

■家の造り方の何を知っておけばよいのか

1 調べれば調べるほど新しい情報が出てくる

上記の3項目は基本中の基本ですので、これらだけは理解しておくことをお勧めしますが、
あれもこれも全部知りたいと調べ始めると、分からないことだらけ、
そして、次々に情報が出てきて、
更には、会社ごとの特徴や違いまで出てきますので頭がパンクしてしまうかもしれません。

ですから、狭く深く調べるよりも、広く浅く調べていき、興味がある項目について知識を深めていく方が良いと私は考えます。

2 本の知識、ネットの知識は実践的ではない

「学生時代に勉強したことは社会人になると役に立たない」

「だから、勉強しても意味が無い」

なんて場面がドラマでも現実でも時々見られると思います。
確かに、因数分解を覚えても、社会のどこで活かせるかは未だに私にも分かりませんが、大事なことは、そうした勉強をしたことで頭が鍛えられた ということだと私は考えています。

学生時代に勉強して脳を鍛えたから、社会に出てからも、実践することになった新しいことを吸収出来たり、応用出来たり、社会に順応していけるようになっていったのではないかと思います。

それを家づくりで考えますと、本やネットの情報を学ぶことはとても有効です。
しかし、そうして得た知識がそのままでは役立たないことが良くあります。

実際に現場を見たり、ショールームを見たり、
実物に見て触れることで得た知識が見のある物へと昇華していく
と私は考えています。

実物を見ているかいないかで情報の量も質も格段に違いますので、ぜひ、体験、体感もしていただきたいです。

3 それでも結局は全部は学べないので良きパートナー探しに力を入れませんか?

いくら時間に余裕があったとしても、
住宅のことを一から学んで満足いくレベルまで知識を高めるには、数年~数十年、もしかすると一生を掛けることになってしまうかもしれませんし、自分だけでは造ることも出来ません。

そのため、現実的なことを言えば、ある程度学んだ上で家を造るための信頼出来るパートナーを探した方が失敗が少ないと思います。

業者選びの際に、勉強してきたことが生きてきます。
自分が家を造るにあたって何を大事にしているかを考えていくと、それに当てはまる業者に巡り合う可能性が高まると思います。

家は機械や工場では全てを造ることが出来ませんので、人を探すのが成功への近道だと私は考えています。

■最後までお読みいただきありがとうございます