肩書きに左右されない人間でありたい

自分は肩書きに対して強いか、弱いか
考えたことはありますか?

上司、上官、師匠など同じ組織の中の肩書きについては、
組織を円滑に運営するためには(ある程度は)肩書きを重視した方が良いとは思いますが、どうしてもしがみつきたい事でもない限りは、我慢してまで肩書きに縛られる必要は無いと思います。

しかし、「肩書きが人を育てる」とも言いますので、うまくつきあいたいものです。


■建築業界は肩書きが多い

1 会社でどんな役職なの?

社長、部長、課長、係長は分かりやすいですよね。
一方で、CEOとCOOと言われると良く分かりません。
どっちが上か下か分かりますか?

また、大企業ですと、
専務、常務、取締役、監査役、執行役員など様々な役員の方がいらっしゃいますが、字面だけは役職が分からず、上下関係は素より、どんなお仕事をなさっているのかについては、お恥ずかしながら私ははっきりとは理解できてはいません。
ただ、ここまでなら、ちょっと調べたり、ご本人とお話しすればだいたい分かると思います。

ごくたまにお会いする、
次長、参事、ディレクター、マネージャー、アドバイザー、
などと言う私にとって珍しい肩書きの方々については、字面から想像する凄くぼんやりとした印象でしか理解できていません。

重ねてお恥ずかしい限りです。

一般的な企業の肩書きについて、なるべく統一していただけると名刺をいただいた際に一瞬だけ頭の中に「?」マークが浮かぶことが無くなるのではないかと思います。

2 資格がたくさんある

建築業界の資格としては、「建築士」が一番有名だと思いますが、
一級建築士、二級建築士、木造建築士、構造設計一級建築士、設備設計一級建築士の5種類あることまでは知らないのではないでしょうか?

建築士でこれです。

他にも資格、認定、検定、などがたくさんあり、
私でも取得した全てを名刺に書き込もうと思ったら、名刺が文字でびっしり埋まってしまうかもしれません。

それらは、資格専門学校に通って勉強しないと合格が難しい国家資格から、数時間の講義を受ければいただける認定、など様々です。

学生時代と異なり、社会人になると自分の意志がないと、学ぶことが少なくなりますが、資格などは学ぶことへの目標設定やモチベーションにもなります。

また、業務内容によっては、取得していないと携われない資格もございます。
しかし、資格を持っている=能力が高い
とは必ずしもならないのが現実です。

資格名に恥じない実力を付けたいものです。

3 看板を背負っている

一部上場企業や誰もが知っている企業に家を建ててもらうのは安心できますよね。
きっと、そんな有名な会社、大きな会社は嘘をつかない「だろう」し、仕事もしっかりする「だろう」と言う想いは多くの方々がお持ちになると思います。

大きい会社、有名な会社ほど、大きな看板を背負うことにもなりますので、より大きなプレッシャーの中で期待に沿った仕事をしてくれるとの期待は自然と高まります。

ただ、私どものような小さな会社も小さいなりに看板は背負っております。

地元で100年以上工務店を営んできておりますが、
地元で積み上げてきた信頼と言っても、失うのは一瞬のことですので、責任ある、確かな仕事を心掛けるのは大きな看板を背負う方々に負けないものと自負しております。

4 人柄や会話の相性

人と対面する機会が年々少なくなっています。
メールを始め、オンライン上で会話することも出来ますが、対面に比べると、いまいち、会話がスムーズにいきません。

私が慣れていないだけかもしれませんが、会話のタイミングや呼吸が合わないことが多々あり、普通の会話よりも圧倒的に疲れます。
その割に、内容が伝わり切っていなかったり、ひととなりが良く分からなかったり、本心、本質が伝わりにくいと感じています。

アナログ人間ということなのでしょう。
しかし、この違和感が家づくりでは障害になることが良くあります。

対面でお話ししていても、「言ったつもり」が発生することがありますので、結果として、お客様の満足が遠のいてしまうかもしれません。

肩書きや会社の規模だけで判断出来るのであれば、対話など価値は低いのですが、人の手で造る家は「相性」が少なからず影響しますので、私は対話を大切にしてます。

ネットやオンラインはもちろん便利ですし、有効ですが、それだけで建てる家にはまだ私は不安を感じてしまいます。

こうした考えは年配の方々だけに理解される訳ではなく、
私より若い方の中にも、他の分野はともかくとしても、家については何となくわかるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

■最後までお読みいただきありがとうございます