
キャリアについて思っていたこと/思うこと
社会人3年目の年ともなると、今後のキャリアについて考え始める人は多いのではないかと思います。
私自身がそうでした。
とりわけ、2019年のコロナによって、環境が変化し、世の中の前提条件が変わると、改めて個人のキャリアプランを見直す必要があるとも感じていました。
本記事では、過去就職活動当時に思い描いていたキャリアプランを振り返りつつ、現在どのようにキャリアについて考えているか、を書き記します。
はじめに
私は現在、組織・人事領域を軸としたベンチャーのコンサルティングファームで働いている社会人3年目です。
具体的に、どのようなことことをしているのか、と言うと、
企業組織における評価制度や報酬制度といった仕組み(人事制度)をつくるコンサルティング業務に従事しています。
※人事制度≒この人はこういう役職・等級(ランク・グレード)で、
今期こういう成果を出したのでこういう評価をし、
これくらいの報酬(給与・賞与)を与えよう、
という仕組みのこと
そのような業務に従事する自分のキャリアに対する考え方を書きます。
就活時代のキャリアプラン
就活当時、会社選びとして、大きく2つの方向性があったのではないかと思います。
①大手企業
収入がある程度多く、働き方も安定した企業
(時間を仕事とプライベートに充てられる)
②ベンチャー・スタートアップ企業
収入は多いとは言い難く、働き方もコントロールし難いが、多くの経験ができる企業(時間は仕事に充てることが多い)
①②の2つのキャリアの観点で、収入の最大化を考えた時に、
①のキャリアは本業で得た収入をプライベートの時間(副業、投資、読書、勉強)などに費やすことで収入を増やすことができる。
②のキャリアは本業からの収入と経験しか得られない。ただ、経験は今後の財産となり、またコンテンツ化すれば、お金に代わるので、複利が大きい、と考えていました。
これからの時代、本業から直接的にお金を稼ぐのではなく、本業から得た経験が結果的にお金に代わる考え方は重要だと考えていました。
つまり、ファーストキャリアではその会社で得られる”経験”を労働の対価として得ることに重きを置いていました。
収入がある程度多く、働き方も安定した企業(時間を仕事とプライベートに費やせる)と
— yudai (@dai___you) August 15, 2021
収入は多いとは言い難く、働き方もコントロールし難いが、多くの経験ができる企業(時間は仕事にフルコミット)を比較した時に、
後者を選んだ。 https://t.co/mbSvx2nPUI
若いうちは、仕事の報酬は仕事(多種多様な経験/成長機会)という考えに則って生活している。
— yudai (@dai___you) September 22, 2020
仕事の量/質が担保できるようになれば、金銭的な報酬は後からついてくる、と思っている。
結果、②ベンチャー・スタートアップ企業へのキャリアを選択しましたが、その詳細を以下です。
新卒ベンチャーの選択
成長機会と経験を求め、新卒では”組織・人事”領域を軸としたベンチャーのコンサルティング会社に入社しました。
組織・人事領域においては、非常に興味があり、
とりわけ人事制度という手段を通して、企業組織の成長促進・成果創出インフラを作ることにはワクワク感がありました。
また、HRTechの市場への事業をピポットしていたタイミングでもあったので、将来性を感じました。
(現職においては、この事業領域には間接的な関与でとどまりました。HRTech事業領域が中長期の投資事業なら、人事制度コンサルは短期収益の創出の位置付けが大きかったと思います)
その中で、ベンチャーのコンサルティング企業では、以下2点によって成長機会を享受できると考えていました。
・事業成長・組織拡大に伴い、ポジションが増える・裁量の幅が大きくなる
→この先組織もどんどん大きくなるフェーズ(シリーズBあたりのフェーズ)で成長拡大を見据えていた
→今までやったことのない、新しいことに数多く挑戦できる
→量的観点で新しいことに挑戦でき成長機会が多い
・組織・人事領域(人事制度)のコンサルティング/無形商材を取り扱う
→無形商材がゆえに、”自分自身という商品・市場価値”が問われ、職務遂行の難易度が高いことに挑戦できる
→質的観点で難易度の高いことに挑戦でき成長機会が多い
最後には、
・”経営者”・”組織の中にいる人”で選びましたが、
実際に”自分がこの会社に合っているかどうか”を確認・検証する意味でも、内定をいただいてから数ヶ月後にはインターン生として入社前の約1年間働きました。
(実際にその環境に身を置いて働かないと、本当のところ”経営者”や”組織の中にいる人”との相性、職務適性などはわからないと思っていため、内定承諾後すぐにインターンとして働かせてもらえるよう打診しました。もし仮に、”自分がこの会社に合っていない”と感じたときには仕切り直しでもう一度就活をしようとも考えていました)
インターンを通して、”経営者”や”組織の中の人”と対話し、具体的な業務を経験する中で、とりわけ”経営者”の意志の強さを感じ、中長期的にその会社に自分をベッドしようと思いました。
中長期的な時間軸でその会社及び自身の将来を見据えて、人生を投下することができるか。
— yudai (@dai___you) June 27, 2020
その投下指標は結局のところ経営者の確固たる意志と明確なビジョンに左右される。 https://t.co/QkNtz4LFWi
結果、内定者インターン時代から、入社後社会人として働く中で、かなり多くの経験と成長機会に恵まれ、事実少しは成長できたのかなと思っています。
この会社でやってきたこと/学んだことは、のちのち別noteにまとめようと思います。
3年目で考えるキャリアプラン
そのような中で、社会人3年目の今、何を思うか。
もともとのキャリアプランとして、以下のようなものを描いていたので、4,5年目以降のキャリアを見据えて、キャリアプランを考えるべきタイミングでした。
4年目以降は、経営者人材というマイルストーンを設定し、自分自身の事業活動における影響度を高めることを目指していました。

キャリアを考えたときに、今後おそらくIT/デジタル領域への職種チェンジ、あるいは取り扱う商材のシフトは不可欠だと感じます。
これに関しては、冒頭取り上げたコロナの影響が大きく、企業の事業活動のあり方が変化し、また働く個人のあり方・働き方も急速に変わっている現代においてデジタルが担う役割がこれまで以上に重要であり、そのことが社会に広く認知され始めていると感じるからです。
テクノロジーの領域で、非常に成長性が高い市場やプロダクトを持つ企業に身を置くことが重要だと感じました。
会社・プロダクトに対して、市場から評価されており、プロダクトドリブン、エンジニアドリブンで強い開発力を有している企業が、今後市場において優位性を発揮すると思います(特に、日本においては技術者が足りていない中、優秀な技術者/技術者を束ねるマネージャーを抱え、良いプロダクトを作れる会社は強いと思います)。
(プロダクトレッドグロースという考え方に基づいて、事業運営している組織が市場における優位性を担保していく)
BtoB、 BtoCに限らず、SaaSビジネスの成長戦略を、"型/モデル化"するとともに、具体的な実践事例を交えて書かれている。
— Yudai Tanaka / HR×Tech ×Consulting×Sales (@dai___you) October 22, 2021
これからの時代、またSaaS市場を捉える上で、非常に興味深い内容の本。 https://t.co/SXQ88LEwEJ
結論:現在キャリアについてどう考えているの?
就活時代のキャリアの方向性として、
②ベンチャー・スタートアップ企業
収入は多いとは言い難く、働き方もコントロールし難いが、
多くの経験ができる企業
(時間は仕事に充てることが多い)
収入の最大化を考えた時に、
②のキャリアは本業からの収入と経験しか得られない。
ただ、経験は今後の財産となり、またコンテンツ化すれば、お金に代わるので、複利が大きい。
と記載しましたが、若いうちのキャリアとしてこの方向性はいいのではないかというのが現在の結論(成長を望む若手に対する持論)と思っています。
急成長スタートアップにおいてJカーブ理論というのがありますが、それは個人にも当てはまるように感じます。
以下の記事に、Jカーブのイメージが載っていますので、引用させていただきます。

Jカーブの”死の谷”は、いわゆる、赤字を掘っている期間。
投資に対して回収が追いついていない期間のことを指します。
スタートアップ”死の谷”は”投資に対して回収が追いついていない期間”のことを指しますが、これを個人に置き換えたときに、”個人の労働力の投下量に対して、収入が不釣り合いとも感じるくらいの期間”と捉えています。
つまり、”修羅場体験や多くの困難な課題に直面する経験をしている期間”と言い換えることができると思います。
この”死の谷”のような修羅場経験をいかに乗り越えたかの経験値によって、のちのちに自分がやれることの量/質が広がり、結果として、個人が得られる収入も大きくなると想定しています(あくまで個人の仮説です)。

この”死の谷”の環境下で、いかに経験を積むか、
この死の谷で得た経験、多くの赤点を重ねることで、線となって将来的な成果に寄与すると考えています。
ここで重要なのは、
①どのタイミングで、”死の谷”を経験するか、
②また、”死の谷”で本当に死なないようにする(笑)
ことです。
①どのタイミングで、”死の谷”を経験するかは、やはりできるだけ若いうちが良いと考えています。
若さは、1にも2にも3にも、体力があるというところがあります。圧倒的に行動量を担保できるだけのエネルギーが備わっています。
②”死の谷”で本当に死なないようにする(笑)は、損切りラインをきちんと引いておくことです。
再起不能になるまで、やる必要はないのです。
心身の状態を察知し、危険信号に気づいてあげることが重要です。
社会人3年目のキャリアの方向性として、
テクノロジーの領域で、非常に成長性が高い市場やプロダクトを持つ企業に身を置くことが重要
だと思います。
おわりに
最後に改めて本記事をまとめると、
私の持論は、
・若いうちにスタートアップでのキャリアを築き、”死の谷”を経験する。
・テクノロジー領域で、成長性の高い環境に身を置く。
それらの経験は、見えざる資産・財産となって、中長期的な個人の成長を促し、収益にも結びついてくるのではないか、というのが仮説であり、今現在の私のキャリアに対する考え方になります。
若い方(特に組織・テクノロジー領域に興味があり、新卒ベンチャーを考えている方)の今後のキャリア形成の参考になれば幸いです。