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#P4☆黒く硬い毛玉

身体の中には黒く硬い毛玉が
絡み合っていた。
それは、全身に広がり
気を抜けば、すぐに出てくる。



コロン!!


と、1つ出てしまえば、
複雑に絡まっているから
次に次にと止まらない。
口からも、汗からでも、
どこからででも出てしまうのだ。




そのほとんどが、妬みや悪口。

何故?あの人は我慢できないのか。
何故?気がつかないのか。
何故?まだ、覚えられないのか。
何度言っても伝わらないのか。
何故?何故?何故・・・・。


本当にどうでもいいことなんだけど、
許せなくて叫ぶも
ただ自分がむなしいだけ。

あきらめて途中で、止めてしまうと
絡まったままだから
引きずりながら歩く・・・

重くて、息苦しくて歩くたびに
引きずっているものが
さらに黒いものを絡めてしまう。

口から(悪口を)吐き出したことで
溜め込むスペースがまた出来る。


全て吐き出し
詰め込まないようにしなければ
これは永久に続くのだろう。
と、歩きながら想う。

溜め込む癖も、あるから
全て吐き出したとしても、また
溜まり始めるのだろう。

溜めないために
人を妬まないように
相手を傷つけないように
慎重にと努力する。

気付けばもう
自分自身が真っ黒い塊に
なってしまっていた。

あきらめていた。


この黒いものも自分なのだと。


なのに・・・・
こんなに、苦しんで
言葉を選びながら話をしているのに。
変な人間も居る。


「何で?そんな事してるの?
それって必要なの?」


「・・・・・。」
「捨てたら?」



「自分自身だもの!捨てたら何も無くなっちゃうんじゃない?」


「要らんやろ?」



涙が出てきた。

ずっと、今まで持ってたもの。
手放すの?
全部?


「その黒くて硬いヤツ要らん。
邪魔。そんな量要る?」


「確かに・・・
こんなには要らんか。」







捨ててみた・・・。

1つ捨てようと手放せば、似たような物ばかりが絡まってるからゴッソリと無くなってしまった。

・・・本当だ要らない物ばかり。
何で持ってたんだろ・・。


「誰かの為に何かをしてあげたい。」
その想いは、
「あなたの為にしたのに、
何故あなたは返してくれないの?」

と、いつの間にか変化し、
何故同じ気持ちで行動できないのか?
相手への、何故に変わっていた。

相手がどんな風に想うか。
どんな行動をするのか。
十人十色・・・。
その名言を知ってるはずなのに。

違う考え方の人が多いと
何故気付けなかったのか。










他人への「何故」には敏感に反応出来てたのに、自分の「何故」には気付けなかった。

他人への何故を捨てて、自分への何故を拾ってみたら自分になった・・・。

黒くて硬い毛玉が無くなったら、自分が好きそうな色のフワフワを身体の周りにくっつけてみた。


なんか、変なミノムシ♪

面白い♪これは愉快♪

かなり軽くて動きやすい♪

もっと増やせば、少々の衝撃なんか余裕かも。

「誰かのためでは無く
自分のために。」


と、また変な人が言う。

「誰かの役に立ちたいと想う自分の気持ちは?」

「要らないよ。」

すごく変な人。笑ってしまった。
涙も出た。嬉しかったの。
そんな風に言ってくれる人に多分、出会いたかった。


「今のあなたはステキ♪」
そんな風に、わりと言われてきたのよ?
それを知ってか、
知らずかハッキリ要らないって♪

誰にも言われなかった。
普通は、言わないよ~~~♪
驚いたよ!!
何でそんな事言えちゃったの?
興味が湧いてきた。


どうやったら
そんな事が言える人になれるの?
私もあなたのような
変な人になりたいって。

あんなに重たい黒い毛玉を
無くすチャンスをくれた。

結構、執着してたと思ってたのに
あなたに出会ってすっかり
無くなってしまった。


要らなかった自分に
お別れできたの。
ありがとう。


★本当はこれを1Pに上げたかったんだけど・・・ホラ♪脳ミソ遅いから( *´艸`)
♪まだ、絶賛自分探し中です♪ありがとう♪







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