市況を感じ、実務理解

 米国のFF金利が変わらない期間で長期金利、住宅ローン金利が上昇している。強い雇用統計などにマーケットが反応したのだと思う。専門家の予想でFF金利は3年後以降の長期で2.5%と予想していたけれど果たして当たるか。新聞では世界の食料価格(穀物など)が2021年水準まで低下している内容の記事があった。景気減速が進んで利下げした後、ドル円はいくらになるか。日本の物価は上昇しており、日銀の物価目標に達する可能性はあるけれど実質賃金が物価に追いつかなければ大きな政策転換は難しいと思う。長く金融緩和を行っているにも関わらず大きな政策転換ができていない現実を考えると日銀が短期間で金利を大きく上昇させるとは考えにくい。ドル円145-146円あたりをアメリカの利下げ後も推移する可能性はあるのではないか。ドル円115円だったころの日米金利差は0.15%あたりだったと思う。
 コロナの金融緩和でドルに対して円高(95円)を予想する声が多くあったが、最終的に115円台あたりで乱高下した後に円安に振れた。日銀が金融緩和の姿勢を崩さなかったからだ。
 コロナ緩和終了後の金融引き締めで通常なら株価が下落して景気減速するはずが、ダウは値を保ったままで好業績のグローバル企業は多い。高金利の環境にも関わらず。粘着性の高いインフレは過去にもあったと思うが、未来で語られるであろう特異な経済事象に私たちは生きていると思う。
 投資戦略は人それぞれだ。投資を行わない人、積立てを行う人、会社経営を行いながら資産運用を積極的に行う、副業としてファンドに資金を拠出し続ける、事業投資を通じて配当収益や役員報酬を得る人。海外で配当を狙う場合、税金がネックになるので積極的なキャピタルゲインを狙った投資手法が効果的だと思う。海外のマーケットをミクロ面で分析することの利点は世界経済を肌感できることだ。また、アメリカ市場にはカナダなどの有望な市場で事業を行っている企業も上場している。日本国内のみだと為替を占う際、肌感が不十分に思う。そして、企業分析を進めるとannual reportを読んでビジネス分析を行うことの重要性を強く感じる。銘柄数が多いなら汗をかく必要がある。また、競合比較も欠かせない。

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