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川上武志さんの『ホームレス収容所で暮らしてみた』を読んで・・

先日、川上武志さんの『ホームレス収容所で暮らしてみた』を読了しました。

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著者が自立支援センターで過ごした半年間のルポになります。

自立支援センターとは・・

自立支援センターは、ホームレス及びホームレスとなるおそれのある方を一時的に保護し、早期の社会復帰に向けた支援を行う施設です。東京23区を5ブロックに分け、ブロックごとに1ヶ所ずつ設置されています。(東京都と東京23区が共同で設置しています。)

都内に5ヶ所あり、5年ごとに順番に23区に設置されるそうで、板橋区には令和3年3月から令和8年3月まで設置されます。

この自立支援センターは、ホームレスやホームレスになりそうな方をここに半年期限で入寮させて、衣食住を安定させた上で就労支援をして、働いて貯蓄が貯まったら、『かりあげ』と言われる行政が用意した住まいに2ヶ月限定で住まわせ、一人暮らしに慣れたらアパートを借りて自立してもらうという流れのようです。

本書を読むとわかりますが、著者をはじめとした多くの方はこのセンターのおかげで自立出来ております。しかしその反面、働く意欲がなく、何もしないで衣食住が与えられる場所と考え、最終的に生活保護を受けようとワザと就労されないような振る舞いをしている者もいます。

結局は利用する人の心構えということになります。

しかし、本書の中には『ホームレス自立支援事業は、都や国がおこなっている事業としてもっともよく機能しているのではないだろうか。』という一文があります。

私も本当に必要な政策だと思います。私の知り合いにも自立支援センターを利用したことのある人がいます。今どうしているかわかりませんが一旦自立出来たのは確かです。著者や知り合いのように有益に活用してほしいなと思います。

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