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可愛くて頼れるヒロインの存在がでかい『ダンガンロンパ』感想
オススメ度★★★☆☆
ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生
「超高校級」と称される優れた能力を持つ高校生ばかりが集められた「希望ヶ峰学園」に入学した生徒達が、「卒業するためには仲間を殺すこと」というルールの元に次々と発生する殺人事件を「学級裁判」で解決していく、推理アドベンチャーゲームを主体にアクションゲームの要素を加えたゲーム作品。
大まかなあらすじと黒幕の名前は知った状態でプレイしてます。
殴り書き・ネタバレ注意。既にゲームプレイしている前提向けです。
ずっと気になってはいたけど、やっていなかったゲームなのでひとまず消化できて満足。もうネタバレを避けるようにしなくていいんだ!
良かったところ
1.BGM
BGMを聞くためにモチベーションを保てたといっても過言ではないんじゃなかろうか。
このゲームの面白さの結構な割合をBGMが占めていると思う。
「殺人が起こって証拠を手に入れるまでの事件編」と
「学級裁判で犯人を突き止める推理編(解決編?)」があるが、
謎を解いて一つの答えを出す推理編の面白さがやっぱり一番盛り上がりどころ。
そこで議論が白熱したときに流れるBGMが流れたとき、これぞまさに恍惚の味わい。
これを求めてやってます。
2.最終章
すべての謎が明らかになる章。
今まで謎を小出しされ続けて溜まっていたストレスを一気に解放できる気持ちいい場面だけど、苗木君に焦点が当てられ出番が多くなったのも大きい要素だと思う。少なくとも以前の章より喋ってたはず。
ここにくるまでは主人公の苗木君がずっと蚊帳の外で、事件を防いだり謎を解き明かすなどの干渉ができなかった。
1章のみ事件の渦中だったけど、殺人のアリバイもすぐ見つかって絶対犯人にはならないことがわかってからは影は薄かった印象。
最初の事件だったこともあってか、主人公は何も警戒心もなく察しも悪かったので、流れに身を任せているだけだった。このゲームが殺し合いだと分かってプレイしている自分としてはやるせない思いだった。
最終章になってからは、生存人数が少ないこと、モノクマが苗木君を罠にはめたこと、謎の解明に向けて前向きになったことなどが合わさって苗木君に焦点が当てられるようになった。
こうして、苗木君が傍観者から当事者になり、このコロシアイの流れを変えていく希望となった。
この状況の変化が、主人公目線でやっている自分にとって面白さの要因だった。
3.頼れるヒロイン
主人公の目線に立ってプレイしている自分にとっての精神的支柱。
何か主人公が行き詰ってしまったときに、サポートしてくれる常識キャラ、霧切響子。
ダンガンロンパは何かと尖ってるキャラばかりなので感情移入ができないので、異文化に置かれた状況のようになり疲れてしまう。
常識が通じないため、共感ができなくて漠然とした気持ち悪さがある。
そこを補ってくれるヒロインの存在がかなりでかい。
濃いキャラたちの変なノリの会話があった後、今後について冷静に話し出してくれる場面はホッとする。
主人公だけだと学級裁判で押し切られそうな不安なところに、助け船を出してくて流れが変わる場面がいくつかあった。
これで1章で死んだ舞園さやかのように実は主人公が利用されていたみたいな展開だったら投げ出してたかもしれない。
それくらいこの存在はでかかった。
あとかわいい。
気になったところ
1.謎引っ張りすぎ
最終章までずっと謎が増え続けて一向に解明されないので、ストレスが溜まり続ける。
最終章までは基本物語の根幹となる謎が少しずつ小出しされるだけで、その後の殺人事件で誤魔化される。必要な箇所だけまとめて凝縮すれば総プレイ時間20時間中10時間は短縮できそう。
2.操作性
PSP発売のゲームなので、仕方ないところはあるけど、最近のゲームのようなユーザビリティからは程遠い。
探索パートなどで演出を重視しすぎて操作不可の時間が長い。これに尽きる。
3.ロード長い
長すぎる!!!!
よくロード挟むくせに冗談みたいに待たされる。
ゲームを読み込んでいるわけでもなさそうで、冗長の演出を毎回見せられる。
これのせいで気が散って没入感が削がれていた。
4.意味のない会話が多い
登場人物同士の戯れが多い。殺人事件や根幹の謎にも関わってこない会話が多く、緊張感に欠ける。
探索パート中、色々な人に話しかけることができるが、ほんとに内容のない会話がほとんど。内情が知れるようなキャラクター同士の絡みが聞けるわけでもない。
これらをほとんどスルー、スキップしてプレイしていたが、事件の推理中にも緊張感の欠ける会話を挟んでくるためスキップできず間延びしてテンポが悪かった。
最初は神経を尖らせて一つ一つ文章の意味を見出そうとしたが、意味がないことが分かって諦めた。
まとめ
よくダンガンロンパがSNSで取り上げられているのを目にしていたので、そのノリを理解できるようにいつかやっておきたかった。
これだけ取り上げられるのだから、と期待感が他のゲームをやるよりも高かったかと思う。ハードルを上げ過ぎたか。
本シリーズは個人的にあまりおすすめはできないかなという印象。
何より制作者が「とにかくプレイヤーを騙して期待を反する結末にしてやろう」という魂胆があるように感じる。
本シリーズを何かと好きになれないのはプレイヤーに楽しんでもらおうというシナリオになっていないことだ。
ネットでよくみる評価としては、1でゲームの基盤を作り上げて、2が最高傑作というのをよくみる。
もう既に2はプレイ済みで、評価としては自分も上記と同じ考え。
特に2の5章は格別に面白い。
狛枝の超高校生級の信念とダンガンロンパ特有の能力に基づいたトリックがほんとにかみ合っていた。
俺はこういうトリックが見たかったんだなと初めて気が付いた。
V3もプレイしたけど、1章で気持ちがやられて5章途中で断念した。
1章で完結してればよかったのに。
1では苗木君と霧切さん。
2では日向と七海。
ここまで主人公とヒロインという立場でどんな悲劇な展開をも乗り越えてきたのに、
3では百田と春川という主人公でもヒロインでもないキャラの恋愛物語を見せられて主人公はどう反応すりゃいいんだよという気持ちになった。
終わりよければ全て良しという言葉が全く合わないほどに後味の悪さだけが残った。
以上
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