不知火舞がとっても強いゲームの話
先日、このような恥ずかしい記事を書きましたがこれの冒頭で触れた餓狼伝説スペシャルの本が部屋から出てきました。
今日はこの本を捲りつつ、通称ガロスペの思い出を書こうと思います。
対戦ゲームとしての出来栄えは…
この餓狼伝説スペシャルは、92年12月発売の餓狼伝説2のバージョンアップ版で、キャラグラフィックやステージは同じものが使われています。一作目からカムバックしたキャラが3人、前作で操作不可だったボスキャラ4人が(三闘士&クラウザーと呼ばれていましたが、ストⅡの四天王との差別化に苦労した感が伺えます)加わり、総勢15名と93年の格闘ゲームとしては大所帯のものでした。ブーム真っ只中ということもあり大変な人気を誇った作品です。
ですが、対戦格闘ゲームとしてどうだったのかといいますと、お世辞にも出来が良いとは言えないものでした。今現在でもゲーセンミカドさんで大会が催されていますがライン移動という画面の奥と手前を行き来するシステムに使用回数制限が設けられていたりするのがその証左です。無制限にしてしまうとピョンピョン飛び回って逃げ続ける事が出来、勝負にならなかったりするからなんですね。あと、前作に無かった連続技が採用(前作は喰らいモーションが完全無敵になっていて、攻撃が全て単発でした)された結果、
「前に歩きながら小技を連打するペチペチコンボ」
が横行する結果となり、正直見栄えもよくありません。
こんな感じで、まだまだ試行錯誤の段階だったことを感じさせるやや歪なゲームだったことは確かです。
しかし、そんなゲームが30年経ってもプレイされ続けているその魅力とは、なんなのでしょう。
見栄えの良いテクニックが豊富
見た目の良くない連続技がある、といいましたがそれと同じほど、「格好良いプレイ」も多いのがこのゲームの良いところではないかと思います。このゲームで初めて使用可能になった1作目のボスキャラ・ギースの当て身投げなどはもう「格好良い技」の代名詞ですし、使いこなすのが難しくもリターンが高い技があり、それらは実戦で決めるとギャラリー受けも良いものです。発売から長い時間が経ち、最初は神業扱いだったテクニックを普通に実践投入する人達が、現在のガロスペシーンを盛り上げているのだと思います。
ちなみに実例を挙げますと…
格ゲーマーの間では有名ですが、このレイジングストーム、出し方がわかったところでポンと出せる技ではありません。出せただけでワーっと喜んでしまうような技ですが、現在の大会ではフェイント込みで使って当てている場面も見られます。やり込みとは恐ろしいものですね。
これも忘れてはいけない、ブレイクスパイラル。今風に言えば「コマ投げ」ですが、ご覧の通り斜め上から真下という「制限付きのスクリューパイルドライバー」といったコマンドです。方向関係なく回せば良かったロシアのレスラーとは全然違う訳です。
ですがこんな技も、現在のガチプレイヤーは使いこなしています。小技を当ててから、ライン移動から、ガードからとあらゆる場面でこれを決めていて、見ていると目が点になるようなシーンを何度も観ました。今までで一番驚いたのは、テリーのクラックシュートをバックステップで避けて吸った、というやつです。あまりにも鮮やかで、感動したものです。
ちなみに私は出来ないのか、と言いますと出来るわけありません。
ブレイクスパイラルはCPUビッグベアに起き上がりで一度決めた経験があるだけです。レイジングストームは出せますが、当てる事を狙って出した覚えはないんですね…(苦笑)。
なお、キャンセル鳳凰脚も生涯で一度しか出せた事がないんですね、私。
だって、キムやダック使ってないもん。
自身の持ちキャラについて
ここで、私諸星だりあの、ガロスペでの使用キャラについて話しますが…基本的にはテリーです。ガンガン対戦するプレイヤーではなく、たま~に一人用で遊ぶ程度の緩いテリーですが、CPU相手にコンボを決めるだけでもなかなか楽しいゲームです。KOFもそうですが、ネオジオ系ゲームはカプコン系より一人プレイの遊び甲斐があるのが良いところですね。
そんな私ですが、ガロスペで「対戦」をするならば持ち替えるキャラがいます。
紅一点・不知火舞です。
彼女は有名なキャラですので説明の必要もないかと思いますが、この餓狼スペシャルにおいては上のダイヤグラムでキムに次ぐ二位であることからわかるように、相当強いキャラです。何より花蝶扇、龍炎舞という基本の二大必殺技だけで十分戦えて強い、というシンプルさが最大のウリです。いつぞや高田馬場ミカドで、連勝していたアンディを私のこの「二つの必殺技しか出さない浅い舞」が倒してしまったこともありました。その後再戦で負けましたが、要はそれくらい基本性能が高いということですね。
この単純で強いくノ一を使って、今でも楽しめるゲーム。
それが個人的な餓狼伝説スペシャルへの印象なんですね。
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