映画感想「イヴの時間 劇場版」(Filmarksより)
「アイの歌声を聴かせて」に触発されて鑑賞。
アンドロイドと人間が共存する世界観。
ロボットはあくまでも人間を補助する道具として存在しているが、高校生リクオの家にいるアンドロイド・サミーの行動記録に不審な点が残っており、突き止めた先には人間とロボットを区別しない不思議な喫茶店「イヴの時間」があった…。
人間とロボットの交流を描いたハートフルストーリーだが、「アイ歌」を先に観ていると個々のキャラの弱さやテーマの未消化感が目立ってしまう。
リクオのコンプレックスが不明瞭なまま解決するし、マサキが主人公の様にも見えるクライマックス。しかしそれも父親との対決まで描かなければ真の意味で幼少期の傷を乗り越えたと言えないのではないか。
だが作品全体の雰囲気はとても良く、間の部分が長くテンポの悪さはあれそれも持ち味に感じさせる時間の流れは映画的だと思った。
この静かな空気の中、不意に入るユーモアはセンスが良い。己の創作に取り入れたいと思う。
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