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実写版セーラームーンは、仮面ライダーウサギでした

いよいよ3週間後、セーラームーン新作映画が公開されます。

学生時代、幽遊白書とスラムダンクの間にやっていたアニメとして流れで観ていました。一期、二期ですね。三期の「Super」から少し離れてしまったのですが、数年ぶりに観たらOPやEDはしっかり覚えていたのでそれなりに追っていたんだと思います。

先月こんな記事も書きましたが、今でも思い入れがあって好きな作品です。
そんなセーラームーンですが、アニメは全話観ていながらまだ履修しきれていない映像作品がありました。

こちらも伝説の、実写版


昨年1月に購入したDVD-BOXです

2003年に放送された、実写版です。ウルトラマンネクサスの前番組だったのですが当時は実家で少し家族の目も気になり、毎週欠かさず観るとはいきませんでした。アニメのBlu-rayBOXを揃えたところで、こちらのBlu-ray化も待っていたのですが、ネットで比較的安価なこのBOXが目に留まり手が伸びました。「これで全話観られる!」と心躍ったものですがズボラな性格ゆえ、完走したのは本日(23/05/18)です、遅いですね(汗)。
これは当時の平成仮面ライダースタッフが主に手掛けており、龍騎、555辺りの「シリーズ化」が決定づけられた時期の勢いを感じられる特撮作品です。今や有名女優の北川景子さんが、この実写版火野レイでデビューした事も周知の事実ですね。

全49話+OVA2本+ライブ

BOXの帯にありますが「本編1361分+映像特典219分」、合計で1580分。26.3時間というボリュームになります。
特に映像特典で座談会が多く、キャスト陣の素のトークがたっぷり見られて良かったです。当時、学業と撮影を両立させていた本物の「少女」たちであり、全員がこの作品でドラマデビュー、又芸能界入りを果たしたというその初々しさはとっても貴重な映像だと感じました。つたない演技の場面もありますが、それこそが魅力、等身大の美少女戦士だという番組です。多忙を極めていたはずですが、カメラ前では笑顔を絶やさないところにプロの心意気も感じられましたね。

ディスクは全部で14枚。
奇しくも彼女たちの年齢と同じです

時代が変わっても、変わらぬ根幹とその魅力

セーラームーンという作品は、誕生から30年経っても人気の高い作品です。私などは男の目線で「可愛さ」や「コスチューム」に惹かれている部分が大きいと自覚していますが、それだけなら新しい作品に取って代わられる要素です。セーラームーンが大勢を惹きつける魅力とは何か、と考えた時、当時絵コンテで参加していた庵野秀明監督が「何もない作品」と評していたのが思い出されました。「何もない」、とは。

ふと聞けば、見縊っているかのような表現ですがこれには各話完結、単発エピソードの連続だったTV版への揶揄がありながらも「受け皿」の広い作品である、と解釈できるのではないでしょうか。庵野監督自身はTV版34話で涙した事や、セーラームーンのキャラ、キャスティングがエヴァに繋がっている事も明言しているので、この作品を重んじていることは確かです。
来月、セーラームーンCrystalから始まった新アニメが完結する訳ですが、旧アニメ、ミュージカル、実写版と様々な形で作られ、それぞれ制作された時代が違います。それでもその時代に合わせた作品となってファンを獲得し続けている、ことがこの作品の凄みではないでしょうか。「何もない」からこそいつの時代も魅力的に映る作品、それがセーラームーンだと思います。

根幹に「愛の物語」がある事も忘れてはいけません。

実写版は、女子版仮面ライダー

メインライターが小林靖子女史なので、印象としては「龍騎」に近いものを感じました。最終3話などは、同じ流れといっても過言ではないほどです。敵の妖魔たちは、スーパー戦隊や仮面ライダーで使われた怪人のスーツを拝借、改変、流用している節が見受けられました。話の筋になっているのはやはりうさぎと地場衛の恋物語ですが、作風はまさに仮面ライダーだったと思います。そして、この頃(龍騎・555・剣)のライダーが面白かったのは疑いない事で、その流れの中にあるこのセーラームーンもまた、次の回に引っ張っていかれるシナリオの魅力がありました。

途中から「仮面ライダーウサギ」じゃないか?と思った程です(笑)。
それほどこの2003年の色が出ながら、紛れもなく「美少女戦士セーラームーン」であると評価されているのも、先述の「変わらぬ根幹と魅力」の証明だと感じます。

来月の映画の前に、前作映画Eternalも復習する予定ですがその前にこの実写版を完走出来て良かったです。
私の推しであるマーズ=北川景子さん、この頃から大女優の片鱗が見えております。47話の変身前には、心が震えました!

もっと認知されるべき作品だと思うので、
TTFCでの配信も希望したいですね

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