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映画感想「アバター:ウェイ・オブ・ウォーター」(Filmarksより)

12年ぶりの続編。
奇しくも今年はもっと長い間隔の2作目があったので数字の上では見劣りしてしまうが、これだけの時間をかけた事に納得してしまう映像世界がスクリーンに広がっていた。
Dolby cinema+3Dの料金分の価値はあった。

前作は映画館で二度鑑賞。
12年の間に映画を観る目が肥えたのもあって、映像美に圧倒されるとまではいかなかったものの、近代兵器と原始的戦闘術のぶつかり合いとスピード感溢れるアクションは見応え充分。
パンドラの描写は素晴らしかったが、近年はゲームでも同等のクオリティ…というよりそのままゲームの画面に見えてしまった。
個人的にはゲームのグラフィックにリアリティが必要だとは思っていないので、この技術は映画にこそ相応しいと感じる、その意味ではファンタジー物はこの映画に続いて欲しい。

前作でナヴィに生まれ変わり家族を築いたジェイクが、地球人だった頃の因縁に引きずられ家族と共に戦う物語なのだが、人間ドラマ的にはどうもスッキリしなかった。母星を捨てた事で生じた憎しみの連鎖を断ち切る答えは出せず、犠牲を出しながらの生き残りに終始してしまった。
一縷の望みとして、親子の絆がこの先への光となる道筋は見えたものの3時間の末に根本的な問題が未解決では、どうしても釈然としない。

スパイダーのトリックスターぶりは良かった。
願わくば次回は、強いジェイクを観たいと思うし、そうなりそうなラストは好印象。
面白いが、腑に落ちない部分の多い「雰囲気映画」の域に留まっている。

まだまだ続編の構想があるようだが、「同じ事の繰り返し」は避けて欲しいし、残念ながら今回は「ただの2試合目」だったように思う。
結局最後まで、兄弟の見分けがつかなかった…(笑)。

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