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映画感想「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」(Filmarksより)

今年の鑑賞確定映画3本目、GWで混み合う中友人と鑑賞。

大半の人が思い描く「マリオの映画」を澱みなく具現化した娯楽作品だった。
配管工として暮らす兄弟が突如大冒険に放り込まれる、という流れは90年代にあった実写版と重なるものだが、やはり無理なくファンシーな世界観を描けるアニメ作品との出来栄えの差は歴然としていた。

何より、ピーチ姫が「強者」であった点を評価したい。彼女が右も左もわからないマリオの師匠役をこなし、キノコ王国のリーダーとして先陣に立つ様は格好良かった。思えばスーパーマリオUSAや3Dワールド、彼女ももはやクッパに対し全く怯まないプレイアブルキャラクターなのであった。

全編を通してテンポが良く、アクションゲームの追体験をしながら明快に進んでいくストーリー。イルミネーションならではの小気味良い笑いも外していない。個人的に一番笑ったのはエンドロールだったりするのだが、最初から最後まで決して陰鬱な空気にはならず、陽性の活劇が繰り広げられる。数あるマリオゲームの要素を散りばめている点も上手く、回想でヨッシーアイランドのあれを出してくるのはニヤリとした。
スターこそが世界の鍵、というのも納得性が高いし、それがゲームでもお馴染みのパワーアップと相まって爽快なラストに繋がっていく。

実はもっとも感動したのは、マリオとルイージがラストバトルの中で見せたあるポーズなのだが、それを始めとしてゲーマーの心をしっかり掴んでくる細かい「見せ方」がとても良かった。

不満らしい不満は無い快作。
ゲームキャラの代名詞は、スクリーンでもその輝きをより強く放っていた。

「二人でいれば、なんとかなる!」

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