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X JAPAN新曲配信に、長年のファンとして思うこと

先日、8年ぶりにX JAPANの新曲がリリースされました。

さらに来月、YOSHIKIさんのドキュメンタリー映画が公開されます、これは本当に数日前まで知りませんでした(苦笑)。

四半世紀、X JAPANの音楽と生きてきて

私は学生時代、ミュージックステーションスーパーライブで「DAHLIA」を聴いたのがX JAPANとの出会いでした。当時は音楽番組を片っ端から観ているような「音楽っ子」だった訳ですが、所謂V系にはそこまで惹かれていませんでした。ですが先にLUNA SEAのDESIREを聴き、ダークな歌詞と激しいサウンドに思春期の格好付けたい病(厨二病)を刺激されたのが始まりで、のめり込んでいったんですね。
しかし正直に言うと、DAHLIAを聴いた時点ではあまりピンと来なかった、良さが解らなかったというのが本音だったのです。やがて年が明け、DAHLIAがシングルCDとして発売されました。歌番組だとTVサイズでの演奏でしたが、有線で流れるフルサイズを聴くと転調ありで7分越えの壮大な曲でした。「なんか凄い」と思い、レンタルして聴いてみました。そして衝撃を受けたのが、2曲目に入っていた「TEARS」のライブバージョンだったんですね。

これを聴いた時、「滅茶苦茶良い曲じゃん…」と思いましたし、ファンの大合唱に心を震わされました。それまでライブ音源というのは歓声がうるさくて苦手だと思っていたので、その歓声に感動してしまったのが自分でも驚きだったんですね。

それから、XのCDをひたすら買い集め、すっかりファンになっていきました。当時は地方住まいだったのですが、いつか必ずコンサートに行くぞ、という目標も持ったんですね。ですが残念なことにそれから間もなくバンドは解散してしまいました。さらにその後メンバーを取り巻く悪いニュースが立て続けに流れ、もうXの曲を聴く事や、考える事も嫌になってしまった時期があります。CDを捨てたりはしませんでしたが、意識的に遠ざけていたんですね。

やがて解散から10年後、「綺麗に終わらせるため」と銘打っての再結成が成され、東京ドームで復活ライブが3日間行われました。必死になってチケットを取り、3日間とも参戦しました。長年の夢が叶った3日間でしたね。その後はライブ参戦していませんが、活動は常にチェックしつつの緩やかなファン活動をしています。ちなみに、カラオケでもよく歌っています(笑)。

冷静に見ると、もう「監督」のバンド

今回、新曲がリリースされそのクオリティに賞賛が集まる一方で、バンドとしての活動が長らくないこと、メンバー間での意思疎通の形跡が希薄なこと、などから「X JAPANはどうなってるの?」と、新曲が出ているにも関わらず不安の声が挙がっているのが散見されました。
長年見てきているファンの一人として言うならば、もう当人たちが生きているだけで、音楽をやっているだけで万々歳だという気持ちがあって、そこまでバンドの動きを渇望していないので「騒がなくてもいいじゃないか」という感じですね。解散という言葉は使っていませんが、海外でのライブも成し遂げられて世界的認知度を持った時点で、X JAPANの目指していたものは達成したといっていいのではないでしょうか。
加え、YOSHIKIさんも今年で58歳になります。アスリートならばもう現役は退き、指導者の立場になっている世代です。ミュージシャンに現役や引退といった区切りはありませんが、X JAPANというバンドが世に出た頃の姿を今一度観てみて欲しいのです。

これはメジャーデビューの半年前、インディーズ時代のライブです。なんと昭和63年、まだバンド名が「X」だった頃ですね。
リズムがズレていたり、Toshiが後半、高音部が出ていなかったりしていますがそれでも問答無用の勢いと格好良さがあります。というか、粗が出るのもまた「ライブ」であると言わんばかりの迫力です。

長年活動しているバンドは、演奏やパフォーマンスもその時々によって変化し、また進歩していくものです。なのでその時代であればこその魅力がもちろんある訳ですが、Xは多作なバンドではなく、近年のライブでもこの頃と曲目は大きく変わっていなかったりします。おそらくX JAPANが、YOSHIKIさんがバンドとしての活動に積極的ではないのは、ファンの求めているものと現在の自分に可能なパフォーマンスの間に埋められない齟齬があるからでは、と推測しています。ですがこれはもう時の流れであり必然なんですね。スポーツ選手もいつまでも二十代のようには動けませんし、いかに美男子の役者でもいつまでも若者役が出来るわけではありません。
バンドも、勢いで突っ走る演奏が出来なくなってくるものです。

ならば音楽に携わるものとして「監督」のポジション、つまりプロデュースの側が中心になってくるのは自然な事だと思いますし、音楽を続けているならば応援しよう、というのが私のファンとしてのスタンスです。

今、あったらいいなと思っていること

「お前最近Adoちゃんにお熱だろ」と言われそうですが、その通りであって新進気鋭のアーティストは、昔からのファンであるグループとは別枠でやはり応援しています。
先日B'zの楽曲提供で話題になりましたが、この流れでYOSHIKIプロデュースの曲、歌ってくれないかな~とか思ってたりするんですね。

私からすればそれこそ推しの共演、夢物語なんですよね。
可能性はゼロではありませんので、夢は見ていたいと思っています(笑)。

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