5度目の正直で出会った職場
2023年10月2日
自分の誕生日の前日に今働いている会社の面接を受けて、即受かった。
私の勤めている会社はベンチャー企業の人材紹介会社だ。
周りは大丈夫なの?そこ?
とベンチャーということや、即合格ということから疑った。
私は何よりこの会社のHPをくまなく読んで、事業内容やインタビュー記事や転職サイトの口コミなど読み漁ってここで働きたいと思った。
最初は労務として入社した。
正直言うと今までの職場では、いじめ、不当解雇、パワハラなど嫌な思いしかしなかったから、職場の人々に期待どころかまずはどんな敵になるか、それだけを見ていた。
敵をなるべく作らないために、とにかく空気の読めないバカを演じた。
わざと大きな声で際どいボケをかましたりした。
けれどそれを続けていると次第に謝りたい気持ちになり
「わざとなんです!!すみません!!」
と自責の念に駆られることが多くて、次第にメンタルがやられていった。
業務は業務で大量にあり、頭もパンクしていた。
そんな最中だった。
「ダリアさんはシングルタスクだから一つの業務に専念した方が仕事もしやすいだろう」
社長からのアドバイスで私は営業事務一本でやり始めた。
その頃にこの会社の雰囲気をよく理解した。
様々なバックグラウンドがある人たちが、お互い励まし合い、叱咤激励している会社であり、社長の雰囲気が社員を変えていつまでも争い事のない、パワハラのない社内の環境だった。
だからこそ、私も本来の自分で居られる機会がどんどん増えていった。
空気を読みすぎる私を楽しむようになった。
けれど私は次第に事務アレルギーを感じるようになっていた。
その頃だった。
「テレアポやってみないか?」
社長からそう提案された。
私はやはり使い物にならなかったのか。どこへ行ってもダメだな……
テレアポなんて精神的に抉られる仕事だし、大丈夫なのか?
という絶望感が私の中で渦を巻いていた。
けれど、私がテレアポへと異動した理由は、
「声がいいから」
ということだった。
最初はずっと「不在です」
ばかりで精神的にきつかった。
けれど、持ち前の「諦めたくない!」ど根性精神を持っていたので、1時間20件の感覚で電話していき、1件アポを取れてから、私は変わった。
何より相手が口からだす言葉から、どうやってサービスを提案しようか。パッと浮かぶ。
不在率も下がって、逆に誰を呼んでいると言わなくても担当に繋げてもらえるようになった。
アポもどんどん取れるようになった。
人間にはそれぞれ向き不向きがあるんだ。不向きのことをなんとしてでも長所に変えることはできない。
それに多くの職場では、適性の判断を誤られた人々が不向きの仕事をして苦しんでいる。
「あの人は仕事ができないね」
という変なレッテルが貼られてしまう。
企業で最も大切なことは、周囲の人間が判断して、適した職場で働かせてあげることだとこの会社で学んだ。
テレアポをすることによって自分に備わっている
マーケティング能力とコミュニケーション能力に気付かされた。
初めてのレストランのアルバイトでパワハラ受けた原因も、私のマーケティング能力だった。
30人以上入るレストランだったが、満員だとしても、社員の女性は全てを託して自分はPC業務へと回っていた。それでもいかに固定客を作るかを意識して接客し、ドリンクの注文を沢山取らせたり、おすすめを聞かれたらなるべくオーダーを多く取る。身なりからいけそうだと思ったお客様からは1本2万円のワインのオーダーを頂いた。
雇われ店長は自分の駒遣いが欲しかったのに、私は思うように動かなかった。
だから、パワハラを受けたのだと最近学んだ。
あっ自分って社会不適合じゃないんだ。
そう今の会社で理解できたからこそ、今以上のスキルを発揮できるように、私は頑張っていこうと決心した。
社長。ありがとうございます。
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