僕が見た、箕輪厚介の足跡。
1日半かけて僕が読み終えたのは
箕輪厚介著『死ぬこと以外かすり傷』である。
双葉社広告営業を経て、現在は幻冬舎で編集者として数々のビジネス書を手がけてきた男の初の著書である。
今回は長ったらしい紹介は抜きにして、この彼の著書を読んだ感想を率直に書きなぐろうと思う。
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❶スピードスピードスピード!
** 量量量!**
彼が放つこの言葉からも裏付けが取れるように、この『死ぬこと以外かすり傷』は過去の産物である。
想像するに、彼は、この本を書きながらも、変わり続けてきたのだろう。
書き始めた頃の彼と、書き終えた頃の彼とは、まるっきり違う人物である。
彼は自著ですら、自己のアップデート材料として扱う。
読み終えた僕は、遂に、彼の足音を聞くことすら許されなかった。
いわば、スピード狂の物語だ。
この本は
彼の過去の経験であって、現在でも未来でもない。
しかしながら、彼が過去に熱狂したモノ・コトについて記述されたものであるのに、読者を巻き込む熱量に僕は驚かされる。
❷数字から逃げるな!
過去にホリエモンの著書を幾つか読んできた私が、箕輪厚介に、ホリエモンと異なる点を発見した。
彼の仕事は、とことん地道。
派手に風呂敷を広げる一方で、日々の仕事に対してとことん前向きに、実直に、地道に取り組む。
そんな彼のポリシーが、これだ。
好き勝手に暴れまわるためのベースは計画的に着々と作る。
華々しい仕事の裏で、腹と腹を割った人間関係を構築し、ときには朝まで著者と顔をつき合わせて徹夜する。
そうして彼は、暴れまわるために、周りに文句を言わせないために、金を生みだす。
このギャップが実にリアルで、熱狂する彼を魅力的に感じる部分だ。
❸腐敗がはじまる
あとがきは特に印象的であった。
彼の行動指針や思想が凝縮されたこの本だが、出版されると瞬く間に腐敗が始まるという。
安定=腐敗
成功した道は間もなく安全な道へと変わる。
彼はいつまでも同じ道を歩かない。
そこには、彼の熱狂はない。
僕たちがこの本を読んでいる間に、
彼は既に次の道を開拓し歩み始めている。
いや既に、次の次くらいかもしれない。
箕輪厚介は
これまでにないスピードで狂い続ける。
安定を突き放すかのように。
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