「ドローン技術」覚書

●現状のドローン
・人に例えると「大脳なしの小脳のみの飛行」。
・小脳≒平衡感覚や運動機能。
・大脳≒認識と知能や学習・意思決定能力。

●ドローンの目標
・目標=「大脳の機能を持つ賢いドローン」。
・ハード性能=現状の「10倍以上の処理速度のコンピュータ」

●生物型飛行=鳥のように自由自在な飛行
・フォーメーション飛行=編隊飛行
・スワーム飛行=群れ飛行
・ビジョンベース飛行=画像処理に基づく飛行。

●ドローンの技術的課題
1 非GPS環境下の自律制御=GPSなしでコンピューター制御された小型無人航空機の飛行。
2 衝突回避(Sense & Avoid)=時速数十k mで高速飛行中,障害物を瞬時に検出して衝突を回避しながら目的地まで飛行。
3 着陸(pinpoint landing)=数c mの誤差でどの場所でも着陸可能。

●ドローンの完全自律制御飛行技術
・障害物を迅速に認識して自律的に衝突回避。
・複雑な環境を認識して飛行経路を自ら生成しながら自律飛行。
→GNCの3要素。

●GNC
1 G(Guidance)=統括システム。
2 N(Navigation)=航法システム。
3 C(Control)=制御システム。

●ガイダンス・システム
・大脳=認識と知能・判断を担う。
・real time path planning(実時間軌道計画)=複雑な未知環境においても障害物を検出して衝突回避をしながらドローンのリアルタイムの目標軌道を決めての自律飛行。

●ナビゲーション・システム
・小脳=平衡感覚や運動制御を担う。
・自己位置推定=各種センサー等のデータから地図上の自己位置を推定する。
・マッピング=各種センサー等のデータから自己周辺の地図を自動生成する。

●制御システム
・運動神経=大脳と小脳からの指令を元に具体的な姿勢制御や運動機能を担う。
・ガイダンス・システム→制御システム:さまざまな目標値や命等令
・ナビゲーション・システム→制御システム:現在位置、飛行速度、姿勢
・制御システム→機体:4つの制御信号。ロール(エルロン),ピッチ(エレベーター),ヨー(ラダー)それぞれの角速度,およびスロットルを制御。

●フロッキング・アルゴリズム
・「結合」「整理」「分離」の3つのルールで群れの動きを表現。
・結合(Cohesion)=周囲のユニットの平均位置に向かうベクトル。このベクトルによって互いを引き合って集団を形成する。
・整理(Alignment):周囲のユニットの平均方向のベクトル。集団がかたまりになって動く方向を決定する。
・分離(Separation):周囲のユニットに近づきすぎている場合に離れる方向のベクトル。ユニット同士が一定の距離を保つ。
・鳥や魚の群れ行動シミュレーションであるBoids(Bird-oids)が有名。

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