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買い占めをしたい人の心理

 買い占めをしたい人の心理は、経済学でいう「ゼロ・リスク・バイアス(zero risk bias)」というコンセプトとオーバーラップしているようなのです。
人はリスクに直面したとき、そのリスクをなくそうとする行動を条件反射的に取るからなのです。ゼロ・リスク・バイアスとは、リスクを根本的になくす対策ではなく、表面的でその場しのぎ的な対策を取り、ただ単に安心するだけの傾向のことなのです。
買い占めをしたい人の特徴ランキングは、
①集めたい、コレクター
ある特定のブランド物などを集めることにより、周囲からこだわりのある人だと思われたい気持ちや、その収集物のような「かっこいい」「かわいい」「魅力的」といったイメージを自分と結び付けたいという気持ちがあらわれています。 
自分の世界観を構成するために、物を集めているのです。
②完璧主義者
集め出したら、最後までシリーズをコンプリートさせないと気持ちが悪く、間が抜けていることが許せないのです。
③羨ましがられたい
1番になりたい、男気、気風を見せたい、優越感、満足感に浸りたい。
そして、なかなか入手できない物や高価な物を持っているのを自慢することで、尊敬されたり、「すごい!」「羨ましい!」「いいな~」などと人から言ってもらいたいのです。
④寂しがりや
寂しさを紛らわす為に、物を購入したり部屋の中をコレクションでいっぱいにすることで、心に空いた隙間を埋めようとしているのです。
寝室をぬいぐるみでいっぱいにしている女性たちがこのタイプに当てはまります。
また、その物に没頭することで、寂しいという気持ちを忘れようとしているのです。
⑤個性を求めている
自分の世界に入りたいタイプです。
自分の世界観を主張することで、周囲からこだわりのある人だと思われたり、魅力的と言うイメージを自分と結び付けたいという気持ちがあらわれています。
自分の世界観を構成するために、物を集めているのです。
⑥執着心が強い
オークションで勝ちたい、最後までコンプリートしたいと言う執着心の強い人は、物だけでなく人にも執着心が強い人であることが多いです。
⑦お金を使う快感、感動をモノに投影したい
お金を使うこと自体に快感や感動を覚えるタイプなので、物を買う過程を楽しんでおり、その結果としてコレクションが増えてしまうのです。
⑧投機的な目的
将来の価格上昇を期待し、お金儲けの手段としてモノを集めているので、集めること自体よりも、集めたモノが高く売れた時に、本当の喜びを感じるのです。
⑨無知と予測の連鎖
ひとつは「無知」、何も知らないということです。そしてもうひとつは「予想・予測」で、この先に何が起こるかを予想・予測するということなのです。
これら「無知」と「予想・予測」の心理が人間の認知機能に働くことで、買い占めが起こってしまいます。
「自分は不足するとは思っていないけれど、周りの人々は不足すると考えるから、結果として買い占めに走るだろう」と連想することで、「多元的無知」という連鎖的な買い占めに繋がってしまうのです。

⑩ 伝播
 おもしろいイメージ、いわゆるミームは、伝播しやすいものです。
例えばSNSによると、「茨城県民は感染者が一人も出ていなかった。納豆を毎日食べている茨城県民は感染しない。だから納豆を食べるべきだ」という情報が出回ったように、おもしろく、もっともらしいうわさ話は、あっという間に世間に広がって、それが買い占めにまで発展してしまうこともあるのです。

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