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狭間を覗けば狸あり。(散策記その1)

その2があるかは分かりませんが、とりあえずタイトルに"その1"と付けておきます。

お昼休み。ほんのさっきまで降っていた雨はちょうど止み、都会にしてはいつもより澄んだ空気を感じながら、てくてくと道を歩いていました。

お昼ご飯はいつも屋外で食べています。デスクで食べるよりずっと気持ちいいし、開放感(であると共に解放感でもある)を体いっぱいに感じるからです。

でも思ったより外で食べようとする人は多いようで、どこの公園も昼下がりにはサラリーマンさんたちに占領されてしまいます。今は秘密の穴場を求め日々周辺を散策しています。

そんな訳で、大通りから裏道まで、入ったり抜けたり通ったりとしていたのですが、ふとビルを横切った時です。

ビルとビルの間から、何やら視線を感じました。1度は通り過ぎた歩みを止め、1、2、3歩と下がります。

むむ?


なんと!
ビルとビルの狭間に信楽焼たぬきさんがいます!!
こんなところで一体どちらの商売繁盛を祈っているというのでしょうか。

いつもならお店の前に立っていたって目も向けないたぬきさんですが、こんな珍奇な所にぽつねんと立っていると、なぜか愛おしさを感じてしまいました。

ですが、図ったように置かれた鉄格子が、私とたぬきさんの間を阻みます。たぬきさんに近づくことは許されず…。

ビル群の谷間から、お勤めご苦労様です。
また会いにいきますね。

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