父になるようです その10

ここのところ、胎動がよくわかるようになったらしい。

3人いるので、どこで誰が動いているかは明確にわからないけど
奥さんいわく「もよもよ」と動いてるらしい。なにそのかわいげな描写。
なんだか「ぷよぷよ」のブロックがお腹の中を行ったり来たりする様を想像してしまうが違うのかなぁ?


その、もよもよの最中に僕が近づくとなぜかピタッと動きが止まるらしい。
いっちょ前に人見知りだろうか。父親なんだけどな…
何にしろ、人間らしい反応をし始めた我が子達。
期待と不安が入り混じる。まさに今そんなところである。
正直ちょっと不安が多い。心の置きどころが、なかなか見つからない。
単胎の親御さんはもう少し気楽なんだろうか。。?などと考えてしまう。

検査当日。
先日の羊水過多から妊娠糖尿病の疑いが出ていたので、血糖値の検査をするらしい。
8:30に間に合うように奥さんを車で送る。

妊娠が判明してからここまでは実に順調で、
読み漁っている三つ子ママorパパのブログなんかとも比べてもいくぶん運が良い、と思える位だった。
胎児が育っている期間というのは、常に崖っぷち一歩手前を歩いているようなもので
少しでもバランスを崩したら一寸先は、絶壁。
たかだか「羊水が多め」という診断から糖尿病や、胎児の代謝不良、発育不全、臓器の奇形、先天的な障害…など
いま一番聞きたくない言葉の数々がいろんなところから舞い込んできて
一気に崖っぷちギリギリに追い込まれる。
これまで何とか保っていた心のバランスが少し崩れそうな気がした。

どうしようもない不安を、他のことで紛らわせようと、仕事に精を出したりしてみるがいまいちうまくいかない。

午後。
奥さんが検査を終えて帰ってくる。結果は異常なし。
羊水が多めなのも「けっこうよくあるらしいよ~、原因はよくわかんない」という何ともふわっとした診断。
医者もこの時点で、はっきり言えるものが何もないのだ。
それだけ良くも悪くもいろんな可能性があるという、ことなんだろうか。。?
まぁでもひとまず胸を撫で下ろし、たいところなのだが手が途中でつっかえている。
最後まで撫で下ろしたいけれど、出来ない。
この不安定な気持ちは正直マズい。言いようの無い不安だけが残る。いやぁマズい。

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父親目線で綴った三つ子の育児日記です。 奥さんの妊娠から出産〜退院までをまとめています。

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