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小説

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小説です。思いついたことを書きます。
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記事一覧

涙の別れ!夕焼けの決闘、ラブフィジカルVSラブストレングス!

ごつ。 右拳が、あっさりと南雲の顔面を捉えた。8オンスの魔力塊が、美しい顔を歪める。 私は…

脱臼
8か月前
8

【小説】シカでした。

 ここに来る途中、祠みたいのがあったでしょう。あ、見てない? バス亭の近くの、竹藪の中に…

脱臼
8か月前
4

なぜクトーニアンを殺さなかったのか

 リングの中央で、半裸の男が2人、がっちりと組み合っている。  したたる汗と血が、マットの…

脱臼
8か月前
17

【小説】8.26 / Dream Match (4)【イーロン・マスクvsマーク・ザッカーバーグ】

4. 暗い。と思った。明かりが消えている。しばらくして、それが照明の暗さによるものではない…

脱臼
10か月前
2

【小説】8.26 / Dream Match (3)【イーロン・マスクvsマーク・ザッカーバーグ】

3. 2004年の夏、起業家ピーター・ティールに招かれ、シリコンバレーを訪れたザッカーバーグ…

脱臼
10か月前
1

【小説】8.26 / Dream Match (2)【イーロン・マスクvsマーク・ザッカーバーグ】

2.(どッ……)  青年はリングサイドの最前列で、身を縮めるようにして座っていた。目線を…

脱臼
10か月前
2

【小説】8.26 / Dream Match (1)【イーロン・マスクvsマーク・ザッカーバーグ】

1.  2023年8月26日、日本、東京ドーム。  男が2人、誰もいない廊下を歩いている。  誰であろう、Meta会長兼CEOのマーク・ザッカーバーグと、Xの執行会長兼CTOのイーロン・マスクその人である。  この大SNS時代の寵児にして、世界有数の資産家である2人が、肩を並べて闊歩している。  異様な光景であった。  男たちは、いずれも上半身裸である。鍛えられた肉体を晒し、誰もいない東京ドームで、トランクスとレガース、シューズだけを身に着け、悠々と歩いている。 「

【小説】ばくぜんとした不安デモ

 将来のこととかについて考えているうち、あまりにも不安な気持ちが大きくなったので、できる…

脱臼
1年前
1

【小説】バ美肉を買いに

『今日の晩御飯はバ美肉なので、帰りにお肉屋さんで買ってきてください』  17時30分、妻から…

脱臼
1年前

【小説】エルフの結婚 #序

「結婚式だ! 結婚式!」 「結婚式だよ! ドワーフのヨームと、エルフのロブの結婚式!」 …

脱臼
3年前
1

【小説】エルフの結婚 #1

「しかし、ちょっと驚きましたよ。あのロブが結婚するとは」  あたしたちは同僚の結婚につい…

脱臼
3年前
1

【小説】エルフの結婚 #2

 あたしは愕然とした。“紺碧の森”に入るまで、旅は極めて順調に進んでいた。近くの村まで向…

脱臼
3年前
1

【小説】エルフの結婚 #3

 その晩、あたしは疲れで早々にベッドに潜り込みながらも、やはりうまく寝付けずに過ごした。…

脱臼
3年前
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【小説】エルフの結婚 #4

 その晩もうまく寝付けず、あたしは夜の散歩と言いながら、タバコを吸いに外に出た。  我が家の裏には湖があり、湖に張り出た木製の渡り廊下の先には、水上に浮かぶ東屋がある。 【ガードルート! ヒサシブリ!】  渡り廊下を歩いてるあたしに、光霊たちが声をかけてきた。蛍のような光を放ちながら、あたしの周りを楽し気に飛び回る。  こういうの、本当に久しぶりだな。と思いながら、パイプに灯をともすと、精霊がキーキーわめいて注意してきた。 【キンエン! キンエン!】 「大丈夫、魔法の