“強い自粛”がやりがい搾取に変わるとき
お昼ご飯を食べ終わった後に、以下の内容を呟いた。
新型コロナによる強い自粛要請って、なんだかブラック企業のやりがい搾取に似ている。「あなたはこんなに役に立っているんだ!やりがいを感じよう!でもお金は出さないよ」みたいな
これに関して、補足を入れながら記事を書いていきたいと思う。
政府から緊急事態宣言が発令されたことにより、「強い自粛」が求められている。
この自粛、最初は「家にいよう!」「外に出るのはやめよう!」といったソフトな言い方だったのだが、
そのうち「家にいるだけで誰かの命を救えるぞ!」「外に出ないだけで君はヒーローだ!」なんていうメッセージが散見されるようになった。
この手のメッセージに、最初は「なかなか面白いなぁ」と感じていたのだが、このところだんだん違和感を覚えるようになってきた。
当然、“自粛”なので、大規模な補償のアナウンスは、今のところされていない。
あくまで“自ら”なのだから、結局のところやるもやらないも個人次第で命令ではない。
だから保障する義務はないという構図である。
やるだけやらせてお金を出さない。
これはまさにやりがいを搾取するブラック企業と同じ構図である。
ブラック企業にありがちなのは、「あなたが未来を創造します」「あなたの仕事が必ず人のために役に立ちます」といった、
具体性のない企業理念や経営者メッセージである。
これらの文言に騙されると、
こういった大義名分を背負わされて働かされるわ、
洗脳に近いヒーロー感を刷り込まれるわ、
それでいて正義感を盾に給料は払われないわ、
まぁロクなことは起きない。
ここでリンクするのは「家にいるだけで誰かの命を救えるぞ!」「外に出ないだけで君はヒーローだ!」というメッセージである。
これらのメッセージの裏には、全て「お金は払わないからね」という但し書きがつく。
正しくは
「家にいるだけで誰かの命を救えるぞ!だけどお金は入らないよ」
「外に出ないだけで君はヒーローだ!無給だけどね」
である。
このように書くと、国や政府がやっていることは、ブラック企業のそれとなんら変わりがない。
この構図に気付かないまま、「そうか!俺はヒーローなんだ!!」って思ってしまうと、ブラック企業の社畜と同じ立ち位置になってしまう。
こういったヒーロー感を煽るメッセージは、大衆の扇動には大いに役に立つかもしれないが、その裏にあるメッセージを読まないと、大きな力に騙されることになる。
家にいて他の人の命を守ること、確かにそれは大事であるが、それによって自分の命が守れないのでは、元も子ともない。
強く輝かしいメッセージに殺されてはいけない。
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