ラッキースケベ ~世にも奇怪な物語~
~百年に一度だけ水面に浮上する目の見えない亀が,水面に漂っている木のたった一つの穴に入ってしまうような天文学的確率のこと。またそのたとえ~
早朝,私はスポーツジムにいたんだ。軽く運動をした後に,バイト先に行くのがいつしか習慣と化していたからね。運動をした後,駐車場に停めておいた車に乗り込み,バイト先に向かおうとした。するとね,駐車場の前を自転車に乗った女子高生(あ,女子の学生のこと。年齢は16~18くらい)が通過したんだ。そして,ちょうど私の目の前に来た瞬間,
ふわりとスカートがめくれた
私は高揚したね!体の至る部分が高揚したね!!こんなにご都合主義な出来事ってあるかな??自分の目の前でスカートがめくれるなんて,コテコテのB級ラブコメでしか起きない出来事のはずだよ?
私は,朝からいいことがあったなーって幸せな気分のまま,エンジンをニコニコで始動させた。私のアルバイト先はそのジムから2駅離れた距離にあり,車ではだいたい5分程度かな。道中,早起きは三文の徳とはよくいったものだな~なんて考えながら運転して,そして,職場の駐車場に駐車したんだ。ミラーをたたみ,降車しようとすると,先ほどの自転車の女子高生が再び現れ,そして私の目の前に来た瞬間,
ふわりとスカートがめくれた
一日に二度も自分の目の前で同じスカートがめくれるなんてことがあるだろうか?(いやない(反語))盲亀浮木ということわざが示すような,天文学的確率でない限り,想像しがたいはずだ。ま,私の亀も思わず水面に浮上しそうになっっちゃたけど。今回の件で,21世紀の運を使い果たしてしまったかなとは思ったけど,不思議と微塵の後悔もなかったんだ。でも,ある疑問がふと頭に浮かんだ。
**
2駅離れた距離を自動車と自転車が同じタイミングで走行できるのか**
ということだ。つまり,最初にジムでチラリズムを目撃した後,ほぼ同時に駐車場を出て,車で5分ほど移動した距離で,再び自転車と遭遇することは果たして可能かということ。
多少の信号待ちはあったものの,極端に長い訳ではない。また,ジムと職場の間に極端な近道がある訳ではない。
つまり,考えられる要因としては,女子高生が競輪選手ばりのスピードで車に追いついたか,あるいは・・・・・
はじめから女子高生なんて存在していなかった・・・・??
ジムで見たのも,職場の駐車場で見たのも全て幻覚・・・・??
ま,まさかそんなことは・・・・ね?
ね,そうでしょう?
幻覚なんかじゃないよね??
先生,私が見た女子高生のパンツは真実ですよね??!!!!
「んん・・なるほど。それは,たいへんでしたね。それで,DachimiNさんのお話によると,女子高生という16歳から18歳くらいの学生?が存在すると・・」
は?ま,だから,その女子高生のパンツを二度見たけど,あり得ないタイミングだから現実かどうかわからなくなったてこと!!ちゃんと聞いてた?
「はぁ・・なるほ・・ど。分かりました。とりあえず本日はこれくらいにしておきましょうか。お話,お疲れ様でした。こちらの紙を返りにカウンターに提出してくださいね。また明日お会いしましょう。」
「ふぅ~」
「先生,大丈夫ですか?」
「いや,今日はまたぶっ飛んでいたね(笑)しかし,女子高生って発想は面白いね」
「そうですか?私はすごく気味が悪かったですよ?なんだが性的な欲望がそのまま具現化したようで・・・」
「まぁ,それも仕方あるまい。我々人類が有性生殖を終えて2万年が経つが,0.0000001%の確立で有性生殖の名残をもつ個体が発現してしまうのだよ。そういった個体には極度の幻覚と妄想を見てしまうのだ」
「そんな天文学的確率っ・・!まさに,盲亀浮木ですね・・・」
デレレ・・・!!デレレレ・・・・・!
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