【おやつ日記】福太郎
夫が買ってきてくれたので、おやつに福太郎を食べた。福太郎は、静岡県の三嶋大社で売られている縁起餅。草餅をこし餡で包んでいる。
私はなぜだかよもぎが大好きで(実家の畑では雑草扱いで、特に幼い頃から親しんでいた、というわけでもないのに)、例えば道の駅などで草餅を見かけると無性に食べたくなってしまう。
静岡県の二大縁起もの(という言い方でいいのかわからないけれど)はこの福太郎と袋井市にある法多山の厄除け団子だと思う。法多山の厄除け団子は祖父が毎年新年を迎えると買って届けてくれていたので親しみがあり、初めて福太郎を見たときはパクリかと思ったとんでもなく失礼な私であるが、今では福太郎の方が少しだけ好きかもしれない。両者は、団子とお餅で全くの別物なのだけど、どちらもあんこがどっさりのっていて、こんなに贅沢にあんこを載せているお餅やお団子を見たことがなかったから、というのが失礼の言い訳。
久しぶりに福太郎を食べて驚いた。よもぎの香りがとてもはっきりしている。思わず成分表示に「香料」がないかを確認してしまった重ね重ね失礼な私。独り占めしたいくらいだったけれど、もちろん子どもたちと食べた。
「みやぞんみたいだね」とはEテレ好きの息子。あれは、烏帽子を模しているのだよ。そして娘は福太郎のお面の絵に向かって「じーさん、じーさん」と話しかけては大笑い。笑う門には福来る。福太郎のおかげで我が家にもささやかな福がきてくれたに違いない。
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