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IPO事前予想 9月上場

今回は9月に上場予定の銘柄の事前予想を行っていきます。
9月は8月の2倍以上の新規上場が予定されています。
8月はすべての銘柄で公募価格の2倍以上の初値をつけたため、9月もこれに続いてほしいところです。しかし、9月の銘柄はしっかりと見極める必要がありそうです。

では早速予想していきたいと思います。

企業名 雪国まいたけ
総合評価 1.5
想定公募価格 2330円
初値予想 2250円
雪国まいたけは、まいたけ、エリンギ、ぶなしめじなどの生産販売、および、キノコの加工食品の製造販売を行っている企業です。
2015年に米投資ファンドのベインキャピタルがTOB(株式公開買い付け)を実施し、上場を廃止した銘柄であり、5年ぶりの再上場となります。公募株が一切なく、OAを含めると売出株数が全株数の半分以上あり、当選本数もかなり多いため、公募割れの可能性が高く、上昇したとしても小幅であると思われます。
ひとまず、現時点ではIPOチャレンジポイント狙いでSBIからの申し込みのみを考えています。

企業名 トヨクモ
総合評価 3.5
想定公募価格 1800円
初値予想 4500円
トヨクモは、法人向けクラウドサービスの開発・販売を行っている企業です。主に安否確認サービスとkintone連携サービスという2つのサービスを提供しています。kintone連携サービスとは違い、安否確認サービスは、災害時に利用できるサービスであるため、どれだけの企業が必要性を感じるかが今後の成長に直結するポイントであると思われます。
ひとまず、公募割れの心配をする必要はなさそうなので、迷わず申し込みをしても大丈夫です。

企業名 グラフィコ
総合評価 2
想定公募価格 3850円
初値予想 4500円
グラフィコは、健康食品・化粧品・日用雑貨・医薬品等の企画製造販売を行っている企業です。
業績は、緩やかな右肩上がりとなっていますが、健康食品や化粧品などは競争の激しい分野であり、次から次へと新たな商品が出てくるため、利益率を維持し続けることは厳しいでしょう。
公開株数が少なく、大株主に期間でのロックアップがかかっていますので、初値は小幅には上昇すると思われますが、長期的なリターンはあまり期待できないでしょう。

企業名 まぐまぐ
総合評価 2.5
想定公募価格 790円
初値予想 2500円
まぐまぐは、メールマガジン配信プラットフォームを中心とした「プラットフォーム事業」、4つのメディアから構成される「メディア広告事業」を行っている企業です。
メルマガ発行総数約6500誌、会員数約750万人(ともに2020年7月末現在)であり、基盤がしっかりしています。また近年は、Webメディアに注力しており、広告枠を設け、広告収入を得ています。
総合的にみて、公募割れの可能性は極めて低く、初値の大幅な上昇に期待できるでしょう。8月のIPOと同じような展開がされれば、5000円近くの初値がつくことも十分に考えられます。

企業名 STIフードホールディングス
総合評価 1.5
想定公募価格 1790円
初値予想 1850円
STIフードホールディングスは、水産原料素材の調達から製造・販売までを一貫して行う水産原料に強い食品メーカーとして、食品製造販売事業を行っている企業です。
コンビニエンスストアをはじめとする小売チェーン店などへの販売をしていますが、特定の販売先の売上高の割合が高く、販売先の状況に左右されやすくなっています。
総合的にみて、初値の上昇はあまり期待できないでしょう。

企業名 I-ne
総合評価 1.5
想定公募価格 2470円
初値予想 2550円
I-ne(アイエヌイー)は、ヘアケア製品、美容家電、化粧品及び健康食品関連のブランド及び製商品の開発、販売をグループで行っている企業です。主力ブランドとしては、BOTANIST(ボタニスト)やSALONIA(サロニア)の2つです。
売上がやや頭打ち気味であり、今後の成長に不安な部分があります。
総合的にみて、初値の上昇はあまり期待できないでしょう。

企業名 rakumo
総合評価 3
想定公募価格 1100円
初値予想 3000円
rakumoは、企業向けクラウド型グループウェア製品「rakumo」の開発・販売などを行っている企業です。
勤怠管理やカレンダー、経費精算、稟議申請、社内掲示板等、顧客企業が日常的に使用する機能を幅広く取り扱っています。GoogleカレンダーやGmailとの連携も可能であることに加え、運用コストも安価であるため、中小企業でも導入も容易となっています。
SaaS形式で月額利用料金を設定し、提供しているため、安定的な収益が見込めます。また、ユーザーの増加に伴い、利益率の向上にも期待ができます。
総合的にみて、初値の大幅な上昇に期待ができます。

企業名 ヘッドウォータース
総合評価 4
想定公募価格 2240円
初値予想 8500円
ヘッドウォータースは、企業の経営課題をITやAIのシステム開発を通して解決するソリューション事業を行っている企業であり、顧客の業務を分析し、AIを既存の業務に組み込んで運用するところまでをワンストップでおこなっています。
AI関連の銘柄は人気が高く、豊富な買い需要が期待できるため、初値の高騰が期待でき、初値が10000円以上になる可能性も十分にあります。

企業名 アクシス
総合評価 2
想定公募価格 1020円
初値予想 2500円
アクシスは、業務アプリケーションの設計開発・運用保守、インフラシステムの設計構築・運用保守の提供およびクラウドサービスの提供している企業です。
人気のあるクラウド関連の銘柄ではありますが、売上高が頭打ち気味であり、今後の成長に不安を感じます。
総合的にみて、想定価格が低く、公開株数も少なめであるため、初値はそれなりに上昇する可能性が高いでしょう。


ここまで各銘柄の予想をしてきましたが、注意が必要な銘柄としては、雪国まいたけ、STIフードホールディングス、I-neの3銘柄が挙げられそうです。

雪国まいたけは、再上場案件、売出株数の多さの2点がマイナス要素であり、仮に初値が公募価格を上回ったとしても、長続きはしないことが予想されるため、長期保有の予定がないようであれば、初値売りまたは数日間のうちに打ったほうが良いと思われます。

STIフードホールディングスとI-neは同日に上場する予定であり、2銘柄とも明らかにこちらのほうが利益が出るという確証がないため、買いが分散してしまい、思っていたよりも初値が上昇しないということが考えられるため、初値売りするにしても、保有し続けるにしても少し注意が必要になりそうです。

その他の6銘柄に関しては公募割れの心配はなさそうですので、あとはどれだけ初値が上昇するのかといったところになりそうです。
長期保有やセカンダリー投資で利益を出すのであれば、まぐまぐ、rakumo、ヘッドウォータースの3銘柄が良さそうですが、長期保有の場合は、上場後少し経ち、株価がある程度安定してきてから購入する方が良さそうです。

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