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おのまとぺ

オノマトペ
→擬声語、擬態語をさすフランス語

・擬声語=声や音を真似たもの(ざあざあ、ぶんぶんなど)

・擬態語=状態を表すもの(ザラザラ、つるつるなど)


日本人の共通言語

子供の頃から使っている「オノマトペ」への共通の感覚は、大人になっても、コミュニケーションにおいて非常に役立ちますよね。

紙一枚の質感をとっても「もう少しザラッとした感じがいいです。」とか、

洋服につけるスパンコールの加減を「もう少しキラキラさせたい。」

など、よく耳にします。

わかりやすくていいですよね。

他国に比べて、日本にはオノマトペの表現が大変多いそうです。
その理由が「webR25」に掲載されていたので、一部抜粋。

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オノマトペ研究本、『へんな言葉の通になる』(祥伝社新書)著者の得猪外明氏(70歳)は言う。
「日本語にオノマトペが多いのは、他の言語に比べて音節、つまり音のかたまりの数が圧倒的に少ないため。アイウエオの50音にガ行などの濁音、パ行の半濁音、ニャなどの拗音を合わせて112しかありません」(得猪氏)
たとえば、英語の音節数は8000とも3万ともいわれているそうなので、その少なさたるや…。
「この“貧弱な”音節を補うために、日本人は『イライラ』『ムカムカ』といった、漢字では書けない二音節反復型のオノマトペを数多く発明してきたんです」
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なるほどなるほど。

そりゃ、子供の頃からみんなに親しみがあるわけですよね。

ワンワン(犬)とかブーブー(車)とかガッチャン(閉じる)とか、、

仮に自分が親になったとしても、使うでしょうね。

オノマトペで構成され、ひろく世間一般に慣れ親しんだ道具もあります。

「トンカチ」なんかはその一つだと思います。

正確には「金槌、槌」なんでしょうけど、これは確実に「トントン、カチカチ」と鉄釘を打っている時の音を表したものであることが推察されます。

カチカチで思い出しましたけど、日本の代表的民話「カチカチ山」もそうですね。

そう考えるとオノマトペは、古くからあった日本人のコミュニケーションに欠かせない要素だったことがわかります。

共通言語という思い込み

僕の実家は農家なので、小さい頃は母親ではなく祖母と一緒にいる時間が多かったですが、ばあちゃんはよく言いました

「カシャカシャ袋取って!!」

物心ついた時には、僕は迷いもせずその「カシャカシャ袋」なるものを引き出しから取り出し、ばあちゃんに渡していました。

(どうでもいいですけど、多くの家の「ばあちゃんの引き出し」には、実に様々な「何かに使えそうだけど、ほぼ出番のないモノ」が眠ってますよね)

そのうち小学校に上がり、高学年にもなった頃、冬の体育の授業で雪中サッカーを行うことがありました。

ーー準備中ーー

僕「あ。カシャカシャ袋忘れちゃった。誰かかして−」

 友人「???」

僕「???」

 友人「何?カシャカシャ袋って・・・」

僕「それだよそれ。」

 友人「レジ袋だろ!!(爆)」

僕「!?!?」


そうなのです。

僕の家での常識
カシャカシャ袋 = スーパーのレジ袋
はここで一気に覆されました。

(ちなみにそのカシャカシャ袋を何に使っていたかというと、雪で足が濡れないように、靴下の上から足を覆うためにつけていました)

オノマトペが全国共通言語ではないということを初めて知った、小5の冬でした。

大した事ではない、単なる家単位の環境の違いからくる誤解なのですが、
自分がそうだと信じていた事柄が急に崩れ去ると、心のバランスもグラグラとなるものです。当時はなんとも言えん感情でしたが、不安感の類であったと思います。

今思えば、その当時にそれを体感できたことは自分にとってプラスでした。絶対はないのだと。悟りを開いた瞬間でした。

とはいえ、恥をかいたのは事実。

体育の授業中、僕の頬が赤かったのは、
冬の寒さだけではなかったかもしれません。


おしまい。

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