ストーリーポイント見積もりSlackアプリ「StoryPlan」のすすめ
カミナシでEM(エンジニアリングマネージャー)をしている宮本と申します。
私が所属しているチームでは開発手法としてスクラム開発を採用しております。各プロダクトバックログアイテムの見積もりについては、プランニングポーカー形式でストーリーポイントを算出するという、極めてオーソドックスなやり方で実施しております。
社内コミュニケーションはSlackがメインで、かつ、リモートワーク中心のため、基本的にはオンラインでプランニングポーカーを開催しています。それにあたり、プランニングポーカー用のSlackアプリがないか調査したところ、本日ご紹介する「StoryPlan」というものに辿りつきました。
昔利用していたSlackアプリ - PokerPlanner
実は、カミナシでは最近までの約1年間スクラム開発体制を崩していたのですが、それ以前にプランニングポーカーを実施しておりました。
※1年くらいスクラム開発を崩していた経緯は以下に記載しておりますので、ご興味あられる方はご覧ください。
そのため、当時利用していた「Poker Planner」というSlackアプリを改めてそのまま利用すべきか否かを判断する所から始めました。
昔利用していた記憶を辿っても特に懸念はなく、「Poker Planner」を利用するという判断でも良かったかもしれません。
ただ、1年以上経った今なら、更に高機能なSlackアプリ(優先順位は下がるがWebサービスも許容)とか存在するのでは?という気持ちとなり、調査を深めることにしました。
調査結果
無造作に調査していくと、社内で独自のプランニングポーカーサービスを作ったり、 hatjitsu (概要: こちら)というWebサービスだったり、Slackアプリだったりなど、色々なサービスがありました。
Slackアプリという意味では、新たに「SimplePoll (概要: こちら)」というSlackアプリと、今回ご紹介する「StoryPlan」の2つを見つけました。
基本的なオンラインでのプランニングポーカーをやるのであれば、正直「PokerPlanner」でも「hatjitsu」でも「SimplePoll」でも問題はございません。
ただ今回は、次以降で説明する観点を重視し、「StoryPlan」を採用しました。
StoryPlanを採用した理由
以前利用していた「PokerPlanner」や他社での利用実績がある「SimplePoll」ではなく、なぜ、あえて「StoryPlan」を採用したのかと申しますと、結論、過去に実施したプランニングポーカーの内容をCSVとしてエクスポートできるためです。
(後の分析のしやすさを考えたときに、CSVエクスポートできることはとても価値に感じました)
「StoryPlan」は1人当たり月3$で有料版機能もあるのですが、本記事を公開した2022年11月29日現在は、無料版でもCSVエクスポート機能が付いています。
使い方は簡単で、Slack上のアプリ一覧から「StoryPlan」を選択し、Exportボタンを押下します。
するとモーダルが表示されるので、Export対象の期間(FromとToの部分)や見積もりを実施したSlackチャンネルなどを選択して、Generate Reportボタンを押下します。
CSVデータの生成が完了すると、Slackに登録しているメールアドレス宛にCSVファイルが送付されてきます。
実際に生成されたCSVデータは以下の通りです。
Slack上でプランニングポーカー用の専用チャンネルを作っていたとしても、後々、見積もり結果を振り返ろうとした際に、設定されたストーリーポイントが何だったのか、どんな会話がなされたのか、再見積もり(REPOINTED)した結果は何だったのか、などは細かくメモしていないと通常分析できません。
上の画像をご覧の通り、「StoryPlan」にプランニングポーカーの際の会話の内容(Comments)を溜めていくようにすれば、会話の内容すらもCSVに出力する事ができます。
Commentした方の名前はSlack上の名称が自動で反映されるので、議事録のようにWhoの部分をコメントに加えなくて良い所も痒いところに手が届いている感があります。
StoryPlanの基本的な使い方
順番が前後しましたが、「StoryPlan」を使ったプランニングポーカーの実施方法は至ってシンプルです。
プランニングポーカーの板を立てたいSlackチャンネルの投稿欄で /storyplan と打ち込むと以下のようなモーダルが表示されるので、まずは必要事項を入力します。
すると、以下のような投稿がSlack上でなされます。
あとは各自が考えるストーリーポイントの値をクリックしていただき、最後にShow Resultボタンを押下し、各自のストーリーポイントに相違があれば、Add Commentして考えなどを記載して、Repoint(再見積もり)を実行するという通常のプランニングポーカーの流れを実施していき、合意できたら、Doneボタンを押下します。
最後に
まだまだ使いこなせているとは言えない状況ですが、プランニングポーカーの可視化・データ化部分を「StoryPlan」が担ってくれるので、分析精度を高めていく部分に注力できる状態になったというのは大きい一歩だと感じました。
最後に宣伝になりますが、カミナシでは、ソフトウェアエンジニア(フロントエンド、バックエンド、セキュリティ、デザインシステム領域のフロントエンド)、エンジニアリングマネージャーと幅広く募集しております!
少しでも興味を持っていただいた方からのご応募お待ちしております!