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よなよな63 よなよな無双

ばな子

ジェンダー腐り気味

なんでだかわからないけど、私って別に男でも女でもないんですよね。
だから、私にとっては出産をめぐる全てがパワハラとセクハラの嵐でした。

子どもに乳をやれば隠せと言われ、髪の毛を切ってはお母さんらしくなったね、と言われ、医者には毎月股の奥まで見せ、なんだこの体験、とずっと思っていました。
だいたい出産って、言い方はひどいけどうんこを出すようなものではないですか。人に見せなくっても、と心から思ったけど、まみちゃんと同じくやっぱり危ないと思ったし、病院で産んで赤ちゃんとめったに会えない状況を人のパターンでたびたび見て、「預かってくれるのは休めるという点では確かにいいが、子どもとの乳時間タッグを一刻も早く確立したい」と思っていたので、すぐ同室になれる産院で産んだのです。
そこはなかなかのいい先生と助産婦さんたちだったので、けっこう楽しく過ごせて良かったのですが。夜中にTV見てても、ひそかに肉まん食べたり、夏みかんを8個食べても、いちおう注意されけど怒られなかったし。
「めっちゃ痛かった、死ぬかと思った」って死んだ占い師の友だちに電話したら、
「そもそも出産や育児にあんまり向いてないから〜、まほちゃんは」って言われて、ギャフンと思いましたが、ほんとうに向いてないです。今もなお向いてないのになんとかしてるというか。
それからも、外に出すな、寒いから着せろ、火照るから脱がせろ、抱っこするな、いやしろ、いっしょに寝るな、寝ろ…などなどありとあらゆる意見を聞かされ、皮膚科で急に赤ちゃんの体重を聞かれて、「え〜と、何キロだっけな」(自分の体重と込み込みで測ってたから)としばし引き算などしていたら、「はい、あなたはお母さん失格ですね!」と言われたいやな思い出も。
クイズ形式だとは知らなかったな〜!

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6,192字

よなよな、人生について意味なく語り合うばな子とまみ子。 全然違うタイプだからこそ、野生児まみ子の言うことを聞くとばな子こと小説家吉本ばなな…