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【恩田海】ぼくとあいつ①【ミュージシャン】


はいこんにちは。
有頂天と自己嫌悪を激しく繰り返す作詞家、藤橋です。
最近は「note面白い」との声をまぁまぁいただきます。
ありがたいことです。
昔、なにげなくSNSに投稿した何かを見た高名なデザイナーさんが
ベタ褒めしてくれたのを
今でも自分の中で勲章として掲げています。小さい男です。

さて、今回から
新企画「ぼくとあいつ」シリーズを始めてみようと思います。

一回目は、ぼくと恩田海 です。

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「いいっすね!面白そうすね!」

彼はしばしば言う。
わりとノータイムで。そして部屋の隅まで通る声で。

ただのイエスマンということではない。
ましてや、何も考えていないわけでも。

ある意味で背水の陣。
ある意味で向こう見ず。
ただ、経験や機転をベースに、ある程度の勝ち筋を見越して
直感とともに乗っかってくる。

それが恩田海。

腰が軽いと言うのかも知れない。
一瞬、計画性がないように感じることもある。

しかしよく見ると、
実直に積み重ねてきた音楽理論、知識、技術というバックグラウンドを持った上で
「自身の拘りポイント以外はどうでも良い」
「売れるきっかけになる可能性があるなら何でもやっていく」という
強かさにも似た柔軟な信念を持っていたりもする、
なんとも食えない男である。

確か3~4年程度前のこと。
ある高名なデザイナーさんから
「ミュージシャンの若者と知り合った。ミュージシャンの友達がほしいそうだけど、どう?」
という、チンプンカンプンな連絡をいただいたのが始まりだった。

そもそも当時は(今も)音楽なんて全くの素人で
ミュージシャンだなどと口が裂けても言えないようなぼくに
とても雑なパスを出すおっさんだな、と思った。

まぁ特に断る理由もないけど。くらいの気持ちでいたのだが、
程なくして、当時運営していたラジオ番組にミュージシャンのゲストを呼ぶ運びとなったのである。

初めて仕事で接する相手には土産を持たせること。
お世辞にも人相が良いとは言えないぼくは、相手と良好な関係を築いていくために、そのあたりにかなり気を遣う。
そんな思惑もあり、これ幸いと恩田海に連絡をしたのであった。

面識のないぼくたちは、
ゲスト出演にあたり
文字でいくつかのやり取りを重ねた。

自己PRを送ってほしい、というぼくの依頼に対し
暫く経ってから、地獄のような長文を送ってきた恩田海。

そんなことがあったのもあり、最初の印象は、
いけすかない若者。
なんかスカしてる。
面倒くさそう。
というところだったと記憶している。明確に。

きっと、朴訥として話しにくい陰な男なのだろう。そんな想像を禁じ得なかった。

ところが、ラジオ収録当日。
待ち合わせ場所には
柔和な表情を浮かべ、なんとも爽やかな長身のオニイチャンがいたのである。
挨拶してみると、対人対応スキルまで立派なものを持っていた。
良い意味で裏切られるとはこのことである。

それからと言うもの
彼には大変お世話になったもので、
一緒に楽曲を制作したり、1年後に解散するロックバンドの一期生としてディレクターをやってもらったり、優秀な人材を何人も紹介してもらったり。

思い返せば、イチバンのボーカル雪田慎一くんも恩田海からの紹介だった。
カメラマンのがんもとくん、ナオトくん。エンジニアの松田さん。他にも色々。
音楽活動において必要不可欠な「信頼できる」人たちを相当数紹介してもらったのであった。

そんな恩田海。
自身のソロワークとは別に、
今は「Heroine Music」「Cherry Records」の番頭さんとして
調整ごとや進行管理、ライブやイベント関連の運営の中核を担っている。
これが彼にとっての「出世」と呼べるものであれば良いのだが。
そんな思いも抱えつつ、
時には無理難題や短納期系のムチャ振りに応えてもらっていたりもする。

たまに叱ったりもするが
「ふじくんの叱り方には愛情がある」と
素直に受け止めてくれるストレスフリー男。

みんなの前で
「ふじくんは周りの人を大事にする」と
わざわざ大声で言ってくれるステルスプロモーション男。

思いついたらすぐ動きたくなってしまうぼくの電話に
今日も彼は通る声で答える。

「いいっすね!面白そうすね!」

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いかがでしたでしょうか。

恩田海のHPはこちらです。
少しでも彼に興味を持ってくれた方、ぜひチェックしてみてください。

以上、夜中の勢いで書いてみました。

次は誰にしようかな。

最後まで読んでいただきありがとうございました。
ではでは。

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