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1話で完結しちゃう読み切りSM短編集

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1話完結の短編をまとめています。さくっと読みたいひと向け。あなたのお気に入りを見つけてくださいね🤍
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【シチュエーションボイス】告白

■ストーリー 貴方を愛させて。貴方を赦させて。貴方を求めさせて。これは貴方への告白。 ■概要 団鬼六のご子息の「Oni7さん」(https://note.com/jimshodan)が新たに始められた官能サービス『猥文作家のための「声の通販®」』(https://oniroku-koetsu.jp/)。このサービスを利用して、D-8が新たに書き下ろした脚本にシチュエーションボイスをつけていただきました!CVは夢ヶ崎桜子さんです。かなり難しい脚本だったかと思うのですが、一文一文考えながら演じていただきました。D-8の世界観に新たな息吹が吹き込まれています。ぜひご一聴ください。 ■脚本 私は君が欲しいのよ。だって、君は特別なんだもの。君みたいな子今まで会ったことないわ。絶対、どうしても手に入れたいのよ。手に入れなきゃ後悔する。私に一生の後悔を残させないでよね。 実はね、君を手に入れる手段ならもういくつか思い浮かんでるの。ねえ、私のこと、そんなに怖がらないでよ。 いつでも傍にいてあげるからさ。君が泣きそうになったらいくらでもその背中を撫でてあげるし、私の言葉で完璧に癒してあげる。本当よ、君のためならなんだってしてあげたいって思ってるの。 少しだけでいいから想像してみて?私に甘やかされ、私に守られ、私に求められ、私で満たされて私に溺れる自分のことを。手をこうやって握って、腰を抱き寄せて犯すことを考えると、ゾクゾクしてくる。君だって本当はそれを望んでる、でしょ?一緒に堕ちたいの。これ以上、私のことを焦らさないでよ。私でいっぱいにしてあげたいのよ。君は私のものだって実感させてほしいの。いいでしょ? その誠実そうな人柄で隠してる、自分で気持ち悪いって勝手に思い込んでる欲望だって私なら満たしてあげられる。君が醜いって思ってるその欲望こそが私をムラムラさせるのよ。それこそが君の魅力なんだって早く気付いて。 変態?いいじゃない、変態だって。頑張って普通を演じるくらいなら、いっそ変になっちゃおうよ。特別に可愛い姿をみんなに見てもらおうよ。そしたらラクになれるし、私は君のことをもっと好きになれる。 全部関係なくなるのよ。二人だけの世界では。その心を縛ってる窮屈な常識も、くだらない社会のルールも、つまんない奴らが唯一の拠り所にしている道徳だって、君自身が抱えてるちっぽけな自己嫌悪さえ。ありのままの君を嫌うことなんて、愛だけが満ちている世界にはありえないんだって分かって。 世界で一番可愛い君。君がいれば私の人生はどうなってもいい。私の全てを捧げてあげる。 うん。大好きだよ。愛してる。

【SM小説】1700km/hになんてついていけやしない【M女】

わたしは本当にこんなことがしたかったんだろうか。こんなことをするために自分は今まで頑張ってきたんだろうか。幼き頃から「教師」という職業に憧れを抱き、大学で教育を学び、試験を受けて免状を貰い、なんとか教師っぽいことができる職にありつき、こうして今、教壇に立っている。 でも、教壇に立っていながら、私は本当の教師ではない。あくまで教師っぽい何かだ。『臨時的任用職員』もしくは『会計年度職員』。呼び方はまあ何だっていいが、とにかく“非正規”職なんだそうだ。 非正規と言ったって、色々

【SM小説】Ghost

僕は幽霊なんだ。 幽霊って言っても死んでるわけじゃないよ。毎日、こうしてちゃんと生きてる。でも、生きながらにして死んでいるみたいなもの。 だって、彼も、彼女も、誰も僕のことが見えていないみたいだから。 見えてないってことは、いないってことと同じ。それって、だから、つまり、幽霊ってことじゃないか? いるのに、誰にも見えていないなんて。 別に寂しかないよ。ずっと、そうやって、16年間も生きてきたんだ。 それがずっと続くものだと思っていた。どこにいっても。 それでいい

【SM小説】ご主人さまのおみ足【足舐め】

<ねえねえ👉これから迎えに来れたりする?> 机の上で震えたスマホをちらりと見ると、ご主人さまからのLINEだった。 <行けるよ。今からだと30分後ぐらいかな?> <おけ、じゃあ待ってるね~> <今から準備してすぐに向かうね> <わーい> というやり取りをしたのが40分前だった。溜まっていたメールを何本か返してからパソコンの電源を落として、上着と財布とスマホだけを持って外に出て、車に乗ってご主人さまの職場の近くのコンビニに向かい、駐車場に車を止める。 ご主人さまに

【SM小説】ご主人さま、今すぐ会いたいです【亀頭責め】

備え付けの全自動ドリップコーヒーマシンで、いつもの通り高温のエスプレッソを淹れる。人もまばらな社員専用ラウンジにコーヒーを抽出する音が響き渡る。 紙コップに注がれた淹れたての茶色の液体を一口飲むと、苦味が口全体に広がっていった。そうして苦味を味わっているうちに、次第に眠気が散っていき、頭の中がクリアになっていくのを感じる。 雲一つない真っ青な空。足元に広がる模型のような現実味のない東京の眺望。清掃が行き届いた清潔な社員専用ラウンジ。 ここは東京のど真ん中にそびえ立つ高層

【SM掌編】頂点捕食者

きみは被食者で、わたしは捕食者。わたしはきみを見つける。きみはわたしから逃れることはできない。きみを捕らえ、押さえ込んで、食らい尽くす。きみでわたしの腹を満たし、やがてわたしの血肉となる。きみは痛みに恍惚としながら無抵抗で食べられるだけ。それがほかならぬきみの役割、きみの生きる意味。 でも勘違いしないで。それって、別にわたしが偉いからだとか、努力したからだとか、そういうことじゃないの。ただ、被食者と捕食者の役割の違いってだけ。 わたしは食べる側で、きみは食べられる側。それ

【SM小説】掌

僕の眼前で、欠けたところがない完璧に美しい手がひらひらと優雅に舞っていた。まるで僕を嘲笑うかのように。もしくは僕を誘うかのように。モンシロチョウのようでもあり、獲物を狙うシロフクロウのようにも見える。 真っ白で薄い皮膚はピンと張り詰めていて皺一つなく、細かい肌理の肌は生来の気質であるのに、丹念にケアがされているのが分かる。それはまるで工芸品のようで、生きた人間の皮膚では無いようにも見える。しかし、じっとその手を見ていると、生を感じさせる生々しさが浮かび上がってくる。この美し

わたしが初めて男性を犯した日のこと

私は天使でもなければ聖人でもない 間違いだらけの人生だったけど あなたが痛みの中で壊れるというのなら 私が一緒に炎の中に突き進むよ Vicetone – Walk Thru Fire ft. Meron Ryan 私は物心ついたときから臆病の緊張しいだった。小学校の学芸会で舞台に立って大勢の前で“村人”の台詞を言わなきゃいけないことを考えては何週間も前から布団の中で泣き腫らしていたし、中学校受験では解けない問題が出てきたらどうしようって不安に苛まれた挙げ句に嘔吐して気絶した

【SM小説】貴女に殴られたくて

ちょっとサナギになって出直すわ シンデレラ feat. 初音ミク / DECO*27 Ⅰ仲間内の男だけしか登録されていないグループLINEにアップされたその動画を見たとき、瞬間的に血が頭に上っていって耳鳴りがした。新着通知でスマホが震えているのか、それとも俺の手が震えているのか区別がつかない。どす黒い感情が渦になって、身体を燃やして背中に汗が滲んでいく。 『んっ、はむっ……あーんっ…あむ……おいしい……です』 『ははは。洗ってないチンコがウマいとか、超ヘンタイじゃん』

【SM小説】名前

1「えー!今日のデートは無し!?」 愛咲はバツが悪そうに頭を掻いている。 「ええ、そうなの。ごめんね。急な打ち合わせが入っちゃって、部下だけに任せておける案件じゃないから……」 愛咲(あいさ)が手を合わせて謝っている。今日は久しぶりに愛咲とデートに出かける予定だったのだ。コストコに行って買い物をして、それから映画を見るという、何の変哲もないデートかもしれないけれども、愛咲と出掛けられるのを指折り数えてずっと楽しみにしていたのに。 この日のために今日まで頑張って生きてき

【SM小説】向こう側に

私が抱えているこの欲望の終点にあるのは、死だ。死に近づけば近づくほどに興奮の度合いは増すけれども、あまりにも近づきすぎてしまって、指先を掠めてしまえば、死は私をいとも簡単に抱きすくめることだろう。いくら私が欲望に貪欲で忠実だといえども、さすがに死ぬことまでは望んでいない、少なくとも、今は。 まったく厄介な性癖を抱えてしまったものだ。きっかけは高校時代に遡る。私は隣のクラスの男の子と浮気していた。狭い世界だし、噂に飢えて嫉妬に狂った青き好奇心どもが蠢いているわけだからバレない

【通話調教】ご主人さまに会いたすぎる子犬系男子がかまちょしすぎて通話調教でマゾイキさせられた

寂しい…寂しいよ……いますぐ会いたい…それが叶わないならば…せめて声だけでも聞かせて欲しい……今すぐに…… ……ワガママ言っちゃって…ごめんなさい……でも……もう…限界なんだよ…だから…お願い…… ドキドキしたいじゃんか誰だって 恥をしたい 痛いくらいが良いんだって知った あの夜みたいに 乙女解剖 / DECO*27 湿気を多く含んだ熱帯夜の空気が肌にずっとまとわりついているのと同じように、ここ最近ずっと歓歌さんのことが頭から離れてくれなくて気が狂いそうだった。こんなに

愛犬と夜散歩を楽しむペットプレイ主従愛のお話【ペットプレイ小説】

「散歩、行こっか?」 私が発したその一言が、波紋のように部屋いっぱいに広がり、空気が甘くて粘っこい質感に変わっていく。頭皮にまでじんわりと汗をかいているのは、きっと、熱帯夜のせいだけではない。 「……はい」 カーペットの上に寝っ転がってテレビを見ながらスマホを弄っていた彼がそう答えた。彼の発した「はい」の返答は、重く響く声で、私の足元にころんと落ちたみたいだった。若干の緊張と、これから起きることへの期待の色が滲んでいるのが手に取るように分かる。彼はスマホを床に置いて、膝

テレワーク中にオナニーしてたのが妻にバレてスパンキングで死ぬほどお仕置きされた【スパンキング小説】

愛よりも確かな痛みにすがりつき、この身を蝕む痛みに悶え叫びながら愛を伝える、スパンキング愛のお話です🥰🤍 <好きとか、大好きとか、超愛してるなんて、そんな不確かなものより、私がもっと確かなものをあなたに授けるわ。せいぜい、私が与える痛みの中で祈ることね> あなたについていきたいの あなたがいないととても虚しいだけ あなたがいない世界は何もないのと同じなの あなたについていきたい だから私と一緒にいて お願い Dear Boy / Avicii ft MØ 在宅勤務中の誘惑