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【ゲーム批評】ニンジャボックス

 自分部屋又は秘密基地を夢見る小学生の少年が、ある時ヘタレ忍チューバー(ユーチューバーの忍版)のトンカチと出会い、たまたま納屋で見つけた”ニンジャボックス”の契約者となってしまった事で、トンカチの故郷である忍の里でニンジャボックスを駆使した秘密基地作りに励む事になる・・・。

 そんなニンジャボックスを狙って、ライバルの忍組織(?)「ブッコワ社」の連中がやってくる為、それらを撃退する防衛系も入って来る。ブッコワ社がやって来る時には、里の中に連中の出現地点、動線が現れ、900秒の準備期間が設けられる為、その時間内に仲間の忍たちや罠を設置して効率よく撃退する必要がある。

 ニンジャボックスは素材を集めてブロック化する事で、壁や床、トラップ、インテリア等が創作でき、巧く作れば割とかなり広く高く制作が可能。ただ、”設計図”なるものが必要で、これはイベントだったり町中だったり忍が閃いて覚える。でもポスター類だったり、学校内にある机や椅子だったりと無駄に設計図が多すぎな印象。

 最初の戦いのチュートリアルに使われる元々里に住むトンカチ含む忍以外に、外の世界に潜む”ヌケニン(抜け忍)”なる者が存在し、彼らは”忍だけでは稼げない”と言う世知辛い理由で里を抜けている為、様々なモノに成り済ましている彼らを説得して仲間として引き入れられるのも魅力。何回か戦って仲間になるものも居れば、指示されたインテリアを作って設置する事で仲間になる者など仲間になる方法は様々。

 ただ、作ったインテリアが全く動かせないのは物足りない。テレビを設置してもテレビは点けれない。そして防衛系で手助けしてくれる数々の特徴的なトラップは、里に幾つもあるコンセントに設置しないと可動しない。トラップ毎に有効範囲も決まっている為、使えるトラップと使えないトラップの差が自然と激しくなってしまう。

 里の中にインテリアなど作ったモノを設置する事で忍チューバーの観覧者が増え、一定数増える毎に所持金が増える仕組み。更に大金を使うイベントなどがない為、中盤以降は自然と所持金が爆発的に増える。コンビニなどで忍用のアイテムを買う以外に使い道ないのも事実だけど、所持金以上にブロックの方が色々大事。

 ブッコワ社には中ボスクラスである”サンシャインズ”と”ジュー機ーズ”が存在し、彼らと戦う際は、防衛系関係なく少年との直接対決になっている為、忍を如何に駆使するかに掛かっている。中盤にはサンシャインズの3人同時対峙という展開もあるので注意。一応少年自らも戦う事は可能だが、ダメージがかなり小さい為、やはりトラップや忍任せになってしまう。

 忍は敵と戦う事でレベルが上がり、一定数戦わせれば一部の忍はバージョンが上がる。各忍毎に個性的な必殺技(忍法?)も持っている。ただ、攻撃範囲があり、敵をその範囲内に誘導するか忍を直接敵にぶつけるかになり、攻撃範囲に敵が居ない忍は何もしてくれない(途中回収は可能)。町中にはブッコワ社の縄張りが存在し、この範囲内では忍の交代等も出来ず、ランダムエンカウントで出会す敵と戦う必要がある。でもこの縄張り内でのエンカウント率は高めに感じた。因みに中盤以降では夜も街を出歩けるようになり、夜になると縄張り箇所が昼以上に増える。

 少年が死亡すると最後の自動セーブ地点へと戻されるが、戦闘跡は残ったままな感じなので、仲間忍レベルなどは少年が死んだ時のレベルそのままで死ぬ前の状態に戻される訳ではない。

 街中では各地にある自動販売機で里への帰還含め移動が可能で、割と頻繁にあるので移動は便利。街中で横断歩道や信号を無視したり車の上に乗ったりすると大文字で注意喚起の文字が出る(交通違反繰り返しで現れる抜け忍も居る)。『妖怪ウォッチ』のような交通違反繰り返していると凶暴な何かが現れるって事はないけど。

 余談だが、タイトルに表示される家屋が主人公少年の家ではないのは謎。


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