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自治体アプリの活用で、暮らしを便利に

10月は「デジタル月間」。今回は、自治体アプリに注目した。子育て支援や防災、資源・ごみ分別の情報など暮らしに役立つ自治体アプリの提供が進んでいる。どのような機能があるのか、見ていこう。

――子育て支援アプリ

茨城県常陸太田市は、子育て支援のための「じょうづるアプリ」の提供を9月から開始した。これまで、同市ではウェブサイトやメールなどを用いて情報を伝えてきたが、利用者側で必要な情報をよりわけて、うまくまとめて受け取ることが難しいという課題があったという。

このアプリを活用すると、「メール・プッシュ通知機能」を用いて対象者を絞った配信が可能になるほか、「予防接種スケジューラー」機能で予防接種漏れや接種間隔のミスを防ぐことができるようになる。また、成長グラフや乳幼児健診といった内容を記録できる「電子母子手帳」の機能も備えている。

尚、本アプリは、ミラボが展開する子育て支援アプリのじょうづる版で、同様のアプリが全国各地の自治体で導入、活用。各地のアプリについては、以下リンク先より確認できる。

――防災アプリ

自治体ごとのオリジナルな「防災アプリ」も増えている。特に市町村単位のものは、地形や過去の被害に基づくハザードマップの提供や警報、避難計画など、地域に特化した細やかな情報提供が強みだ。


東京都江戸川区が、今年4月に「江戸川区防災アプリ」をリリースした。このアプリは、平時にも交通情報と気象情報を提供し、大規模災害時には区内の被害情報や避難所の開設情報などをリアルタイムに配信する。家族間などでの情報共有に役立つコミュニティ機能も備えている。

防災アプリは3か国語に対応。アプリと同じ内容の「江戸川区防災ポータル」も開設しており、このポータルサイトは108か国語に対応している。

――資源・ごみ分別アプリ

東京都足立区は、これまで提供していた「足立区ごみ分別アプリ」の機能を一新し、あらためて今年4月にリリースした。

親しみやすいキャラクターを用いたこのアプリには、居住地域の「ごみ収集曜日」、ごみの分別方法を分かりやすく説明した「ごみ分別辞典」、ごみ出し忘れ防止のための「アラート機能」など便利な機能が備わっている。天候などにより、ごみ収集の日程が変わったときにも通知される。日々の生活でのこうしたちょっとした便利さは、ありがたいものだ。このアプリも日本語のほか、英語、中国語、韓国語に対応している。

子育て支援、防災、資源・ごみ分別と3つのテーマ別に自治体アプリを紹介した。全国の多くの各自治体でこうしたアプリを展開しているので、お住まいの地域の自治体のウェブサイトでチェックしてみてはいかがだろうか。

文:遠竹智寿子
フリーランスライター/インプレス・サステナブルラボ 研究員

トップ画像:iStock.com/Fumika
編集:タテグミ

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