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夜更けの思索宮

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時には哲学を、古代ギリシャを、あるいは皮肉やのイタリアの彼氏のような、ちょっといつもの場所をはなれて遊ぶ
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2020年11月の記事一覧

ブローデル『物質文明・経済・資本主義 15-18世紀 日常性の構造』 序論・第1章 数の重量

 今回からブローデルの大作『物質文明・経済・資本主義 15-18世紀 日常性の構造』に挑む。すでに、序論でやられた感がある。彼のいう物質文明は、私の言葉ではサービスシステム、その中でも交換価値として計上されない使用価値に焦点をおく。早く読みたくなって、序論から一章全体を読んでみた。 物質文明・経済・資本主義3層構造  ブローデルの歴史を見る枠組みは、下層から物質文明・経済・資本主義3層構造だ。通常、経済では市場経済(農村活動・屋台店・工房・作業場・取引所・銀行・大市・市・そ

『ヨーロッパ学入門』III EUの歴史と現在 V ヨーロッパ多言語主義の可能性

EUとは何か? Wikipediaによると、ヨーロッパは a continent located entirely in the Northern Hemisphere and mostly in the Eastern Hemisphere, であり場所に基づいている。また、その地域の宗教、イスラム教に対するキリスト教も一つの特徴になっている。European Union (EU) は、主にヨーロッパに位置する国々(現在は27か国)の政治的・経済的連合である。  EUに加